「ChatGPT」と「GPT」を利用料金で比較 具体的な金額とは?「ChatGPT」と「GPT」の違い【第6回】

OpenAIの「ChatGPT」には無料版の他に有料版もある。ChatGPTの“頭脳”に当たる「GPT」の種類はさまざまであり、料金設定は複雑だ。いくらで何を使えるのか。具体的な利用料金を確認しよう。

2023年07月20日 08時15分 公開
[George LawtonTechTarget]

 人工知能(AI)技術ベンダーOpenAIは、AIチャットbot「ChatGPT」の主要機能を無償で提供する一方、有償版も提供している。ChatGPTの中核要素でもあるLLM(大規模言語モデル)の「GPT」(Generative Pre-trained Transformer)にはさまざまな種類があり、それらを利用するための料金もさまざまだ。同社の有償サービスについて、具体的な利用料金を確認しよう。

かなり複雑な「GPT」の料金

 ChatGPTには無償版と、エンドユーザー1人当たり月額20米ドルの有償版「ChatGPT Plus」がある。ChatGPT PlusはLLMとして「GPT-4」を採用し、無償版と比べて自然言語処理のレベルを高めている。ただし教師データの新しさに関しては、無償版と変わりはない。原稿執筆時点では、無償版のChatGPTが備えるGPTのバージョンは「gpt-3.5-turbo」だ。

 OpenAIは、GPTを利用するためのAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)を提供している。対話型LLMのAPIでは、プロンプト(情報生成のための質問や指示)と情報生成の両方に課金する。

 gpt-3.5-turboのAPIを使う場合は、プロンプトに1000トークン(英語の場合、約750ワード相当)当たり0.0015ドルから、情報生成に1000トークン当たり0.002ドルからの利用料金が発生する。GPT-4では、プロンプトは1000トークン当たり0.03ドルから、情報生成は1000トークン当たり0.06ドルからだ。

 OpenAIはユーザー企業がLLMを独自にトレーニングする「ファインチューニング」(Fine-tuning)を可能にしている。ファインチューニング料金は、1000トークン当たり0.0004ドルから。ファインチューニングしたLLMの利用には、1000トークン当たり0.0016ドルからの料金が掛かる。


 次回は、ChatGPTをはじめとする「ジェネレーティブAI」(生成AI:テキストや画像などを自動生成するAI技術)ツールの可能性と注意点を考える。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

隴�スー騾ケツ€郢晏ク厥。郢ァ�、郢晏現�ス郢晢スシ郢昜サ」�ス

製品レビュー ストックマーク株式会社

AI技術を使って必要な情報を自動で抽出/要約する「情報収集サービス」の実力

日々情報が増え続ける今、業務に必要な全ての情報を、社内外の関連ニュースや論文、特許情報などから収集していくのは至難の業だ。そこで業務に必要な情報を着実に届けるための仕組み作りに役立つサービスを紹介する。

製品資料 ゼットスケーラー株式会社

セキュリティリーダー必見:データセキュリティの複雑化によるリスクの解消方法             

クラウド利用の拡大に伴い、データが分散・肥大化する中、従来のセキュリティ対策の限界が見え始めている。データの所在や利用状況を可視化し、リスクを事前に把握して対応することが求められる今、有効となる新たなアプローチを探る。

市場調査・トレンド ゼットスケーラー株式会社

AI/MLトランザクション分析から読み取る、企業のリスク管理とセキュリティ課題

AIの活用が急速に進む一方で、セキュリティリスクの増大が懸念され、企業の対応が急務となっている。本資料では、2024年2~12月までの5365億件のAI/ML(機械学習)トランザクションの分析に基づき、その実態と対策を多角的に考察する。

事例 富士通株式会社

富士通が実践、AI時代に最適な設計プロセスを実現する方法

製造業の設計現場では、設計プロセスの複雑化などの課題が山積している。こうした中、注目を集めているのが生成AIの活用だ。本資料では、生成AIがもたらす設計業務の未来について、詳しく解説する。

製品資料 富士通株式会社

チャットbotだけで終わらせない、生成AIの“高度な活用”を実現するには?

多くの企業が業務における生成AIの有用性を実感する一方、高度な活用を目指すに当たり、壁に突き当たっているケースは多い。既存の業務やシステムと生成AIをスムーズに組み合わせ、自社に合った形で活用するには、どうすればよいのか。

郢晏生ホヲ郢敖€郢晢スシ郢ァ�ウ郢晢スウ郢晢ソスホヲ郢晢ソスPR

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

「ChatGPT」と「GPT」を利用料金で比較 具体的な金額とは?:「ChatGPT」と「GPT」の違い【第6回】 - TechTargetジャパン エンタープライズAI 隴�スー騾ケツ€髫ェ蛟�スコ�ス

TechTarget郢ァ�ク郢晢ス」郢昜サ」ホヲ 隴�スー騾ケツ€髫ェ蛟�スコ�ス

ITmedia マーケティング新着記事

news017.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...