大学や政府機関で活動 IT業界をけん引した女性リーダーの活躍とはIT業界で活躍する女性のロールモデル【第25回】

英Computer Weeklyは英国のIT業界で活躍する女性を表彰している。表彰者の中で殿堂入りを果たした人物の輝かしい実績を紹介する。

2023年11月07日 07時00分 公開
[Clare McDonaldTechTarget]

関連キーワード

人事


 雇用における性別の偏りが見られがちなIT業界において、女性はどのようにキャリアを積み重ねていけばよいのか。英Computer Weeklyは2012年から英国のIT業界で目覚ましい活躍を見せる女性を表彰する「Most Influential Women in UK Technology」を実施している。このアワードで「Hall of Fame」(殿堂入り)を受賞した女性の中で、大学や政府機関を拠点に活動する2人の女性を紹介する。

ヴァネッサ・ヴァレリー氏

 ヴァネッサ・ヴァレリー氏は2008年4月、女性のキャリア支援やネットワーク形成のための情報を提供する情報サイト「WeAreTheCity」を設立した。設立後、組織は以下のような支部を持つ規模に発展した。

  • IT業界で働く女性に向けた情報サイト「WeAreTechWomen」
  • ジェンダーギャップの解消に取り組むさまざまな取り組みを実施する「Gender Networks」
  • IT業界における「ダイバーシティー&インクルージョン」(D&I)について、実際に働く人が語るポッドキャスト「SheTalksTech」

 WeAreTheCityのCEOであるヴァレリー氏は、2021年3月からウォーリック大学(University of Warwick)のビジネススクールWarwick Business Schoolの客員講師、2017年7月から、経営者向けコミュニティやマネジメントにおける学びを提供するChartered Management Institute(CMI)で、会員の経営層に対してレクチャーなどを実施するコンパニオンを務めている。

 ヴァレリー氏はITと金融のバックグラウンドを持ち、『Heels of Steel』の著者でもある。2018年には女性と経済への貢献をたたえられ、大英帝国勲章の一つOBE(Officer of the Most Excellent Order of the British Empire)を授与された。

ウェンディ・ホール氏

 ウェンディ・ホール氏はサウサンプトン大学(University of Southampton)で以下の役職を務めている。

  • コンピューターサイエンスの教授
  • 国際連携に関わる部門のアソシエイトバイスプレジデント
  • 研究機関Web Science Instituteのエグゼクティブディレクター

 2009年、科学と技術への貢献がたたえられ、CBE(Commander of the Order of the British Empire:大英帝国勲章コマンダー)を授与された。英国王立協会(Royal Society)のフェローでもある。

 2008年7月に計算機学会(Association for Computing Machinery)の会長に選出された。この選出は、北米外からの初の会長選出だった。王立工学アカデミー(The Royal Academy of Engineering)のフェローを務めており、STEM(科学、技術、工学、数学)分野で著名な役職を歴任した。

 以下の組織のメンバーを務めた経験も持つ。

  • 英国政府に科学技術に関する提言を実施するCouncil for Science and Technology
  • 英国政府に対してAI(人工知能)技術に関する助言や技術活用の促進を目的とするAI Council(AI評議会)

Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術

米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news043.png

AppleとMetaの戦い――AR・ウェアラブル領域で、勝つのはどっち?
Metaは年次イベント「Meta Connect 2024」において最新のARグラス「Orion」のプロトタイ...

news056.jpg

2024夏アニメの人気維持率 「負けヒロインが多すぎる!」の特異な動き
ブシロードのグループ会社であるゲームビズは「アニメビジネスインサイト『データで見る2...

news063.jpg

約8割の人が経験する「見づらいホームページ」 最も多い理由は?
NEXERはくまwebと共同で「見づらいホームページ」に関するアンケートを実施した。