SD-WANをベースにしてネットワーク関連の業務の自動化を進めることで、コスト抑制など複数の視点からメリットが得られるようになる。AI技術を用いることで将来的にはより自律したネットワークを構築できる。
「SD-WAN」(ソフトウェア定義WAN)を使うことで、ネットワーク関連業務の自動化を進めることができる。業務を自動化するメリットには、
などがある。マネージドサービスプロバイダー(MSP)やエンジニアを採用する必要がなくなれば、コストを抑えられる。
今後はAI(人工知能)技術をネットワークに取り入れることによる変化が見込まれる。SD-WANはどう変わるのか。
SD-WANを導入するには専門知識が必要になるため、現状はユーザー企業がSD-WANを導入するには専門知識を持つベンダーからの支援が必要だ。SD-WANベンダーは、基本的にシステムインテグレーター(SIer)やMSPを介して自社製品を販売している。
自動化機能がより豊富かつ強力になると、SD-WANの構成や管理がより容易になり、フルマネージドサービスには現在のような価値がなくなるだろう。将来的には、ほとんどのSD-WANはDIY(Do It Yourself)または共同管理になる可能性がある。
近年のSD-WANはエラー訂正やパス選択などの基本的な自動化機能を備えている。自動化をさらに進めるには、AI技術によって、管理者のインテント(意図)を学習させる必要がある。
学習したインテントに沿って自律的に運用するネットワークを「インテントベースネットワーク」(IBN)と呼ぶ。IBNが実現すれば、どのような変化が起きても、ネットワークは設定されたポリシーに基づいて修正されて動作する。
利用できるデータが増えれば、AI技術によってデータからパターンを抽出し、どのような行動を取るべきかの判断ができるようになる。さまざまな情報が与えられることで、アルゴリズムは今までにないデータであっても適切に判断できるようになる。その判断はブラッシュアップされていく。
AI技術や自動化を利用しないネットワークでは、アプリケーションの追加やトポロジーの変更の際に、少なくない時間を費やす必要があるだろう。クラウドサービスへの移行や新しい要件を定義するときに、設計が複雑化して手を焼くことになる。SD-WANでネットワーク管理を自動化すれば、ネットワーク要素のドラッグ&ドロップといった簡単な作業で、従来の複雑な作業を代行できるようになる。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
ハイブリッドクラウド環境が当たり前となりつつある今、ネットワークの品質を確保することは組織にとって極めて重要な課題だ。本資料では、ハイブリッドクラウド環境のネットワーク監視におけるベストプラクティスを紹介する。
今日の企業における複雑化したITシステム環境においては、ビジネスの安全性や効率性が損なわれている。そこで求められるのがクラウドを活用したインテリジェントな自動化だが、これを実現するには、ネットワークの可視性と制御性が必要だ。
顧客や従業員のエクスペリエンスを向上させるとともに、インベーションを促進するには「アジリティ」の強化が鍵となる。しかし昨今、組織のネットワークは複雑化が著しく、アジリティの確保すら難しい。そこで求められるのが「簡素化」だ。
クラウド移行の加速やIoTの普及により、日々、データセンターのネットワーク環境に接続するエンドポイントが増加している。しかし、レガシーアーキテクチャでは、このような状況に対応できず、セキュリティリスクが生じている状況だ。
既存のネットワークが今日の職場環境の急進的な変化に対応できず、パフォーマンスやセキュリティの質の低下を招いているケースが散見される。ネットワークのモダナイゼーションで、こうした状況から脱却するための2つのステップとは何か。
いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...
「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。