ストレージコスト見直しの動き【第2回】
「オンプレミス回帰」を選んだ企業はクラウドの“あの特徴”を嫌った
ユーザー企業の一部は、クラウドサービス利用の“費用対効果”を疑問視し、オンプレミスへの回帰を選んでいる。ユーザー企業がそうした決断を下す背景には、どのような問題があるのか。2つの事例を紹介する。
クラウドサービスのユーザー企業は、「コストを抑えて収益を増やす」という目的の下でクラウドサービスを利用する傾向にある。そうした目的が、クラウドサービスが最適ではない分野でのクラウドサービス利用をも促すことになった。
ユーザー企業は支出に見合う成果を求めるようになり、一部ではクラウドストレージの利用計画を見直す動きがある。オンプレミスのストレージに回帰した組織の事例を2つ紹介する。何がオンプレミス回帰の決定的な理由になったのか。
「オンプレミス回帰」を決めた企業はクラウドの“あれ”が嫌い
併せて読みたいお薦め記事
連載:ストレージコスト見直しの動き
オンプレ回帰に関する記事
ユーザー企業はクラウドサービスのコスト最適化のために、ストレージの計画的な見直しに着手している。背景には、コストや適切なセキュリティの管理、データ制御の強化といった理由がある。
運送会社Flex Movingの社長を務めるセルゲイ・ドバーキン氏は、クラウドストレージにかかるコストを見直した。「当社をはじめとする物流企業にとっては、オンプレミスのストレージの方が、長期的な財務目標に即していた」とドバーキン氏。オンプレミスのデータ管理手法は計画的であいまいさがないため、費用対効果に優れる他、機密データの制御権も強化できるというメリットがあった。
公認会計士団体Chartered Professional Accountants of British Columbia(CPABC)も、もともとクラウドストレージを使用していたが、オンプレミスのストレージの比率を高めている企業だ。
CPABCでITセキュリティ運用およびコンプライアンス担当マネジャーを務めるアントニー・グリーン氏は次のように説明する。「オンプレミスへの方針変更を決断した背景には、財務面やセキュリティ、制御におけるクラウドストレージとの微妙な違いなど、複数の要因があった」
グリーン氏によると、データをオンプレミスのストレージに移すことで、セキュリティ監視を強化できたという。さらに、ストレージシステムのリスク管理やコンプライアンスの強化、ひいては会計データ管理の機密性向上にもつながった。
次回は、オンプレミス回帰の懸念事項を解説する。
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社うるる] 「入札市場」攻略ガイド:効率的に落札するためのポイントを徹底解説 -
製品資料
[株式会社うるる] 入札情報に特化した「販路拡大」「効率化」のためのサポートツールとは? -
市場調査・トレンド
[株式会社うるる] 公共入札に成功する企業と失敗する企業の「5つの違い」 -
製品資料
[日本ビジネスシステムズ株式会社] 専門家が教える、Microsoft 365の「テナント統合/分離」を成功に導く秘訣 -
製品資料
[rakumo株式会社] Microsoft 365での情報埋没を防ぐ、社内ナレッジを資産化する情報ポータル活用
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
PHP脆弱性「PHP2Shell」で2260万件に影響 情シスの緊急チェックリスト
-
2
Claude利用8割のGMO、AI人材の評価軸が「トークン管理」に変わった
-
3
「Microsoft 365」が乗っ取られる MFAを破る“本物の画面”の恐怖
-
4
「テザリング依存」に潜む落とし穴 “遅いVPN”を解消するネット構築術
-
5
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
6
「IT運用・情報システム業務」に関するアンケート
-
7
「Windows」の不要なファイルを安全に消して容量を空ける方法
-
8
半数がブルーカラー転向を視野に? ベテランエンジニアを追い込む“54歳の壁”
-
9
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
10
被害額は過去最高額 それでも「サイバー犯罪者が捕まらない」3つの理由
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
3
経験豊富な即戦力人材に直接アプローチできる、「攻めの採用」への転換術
-
4
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
5
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
6
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
7
AI駆動開発のスピードと安全性を両立 「品質・セキュリティ管理」の実践ガイド
-
8
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
9
「標的型攻撃メール」事例・サンプル集
-
10
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー