なぜコンピュータは「10進法」ではなく「2進法」で動くのか?コンピュータの基本「メモリ」と「単位」【第4回】

コンピュータの世界では、0から9までの数字を使うおなじみの10進法ではなく、2進法が使われている。10進法よりも2進法の方がコンピュータの世界との相性が良いのはなぜなのか。

2024年04月08日 07時00分 公開
[Kaitlin HerbertTechTarget]

関連キーワード

CPU | DRAM | フラッシュメモリ | ストレージ


 コンピュータにおけるデータ表現の中核には、情報を格納する最小単位であるビット(bit)がある。ビットは、0または1を使って数値を表現する2進法が基になっている。人間の世界でよく使われている10進法ではなく、なぜコンピュータの世界では2進法が使われているのか。

コンピュータはなぜ10進法ではなく2進法を使うのか?

 ビットは0または1で2つの状態を表す。0または1を使う2進数が、コンピューティングの基盤を形成している。人間の世界では、籠の中のリンゴの個数から歩数を数えることまで、おなじみの10進法が使われている。10進法には「0」から「9」までの10個の数字が存在する。

 コンピュータではなぜ0と1の2つの数字だけを使うのか。2進法が便利な理由は次の通り。

  • 効率性
    • CPUの基本要素であるトランジスタのオンとオフに2進法の1と0が対応する。これによってハードウェアの設計と演算の仕組みがシンプルになる。
  • 正確性
    • 2進法にすることであいまいさがなくなる。各ビットが0か1のどちらかになることで、データの格納や処理のエラーを抑制できる。
  • 拡張性
    • コンピュータは0と1をうまく組み合わせることで、大きな数や複雑なデータを表現できる。

 コンピュータの用語では、1KB(キロバイト)は1024バイトのことであり、1000バイトではない。1024バイトになるのは、コンピュータが2進法で動作することから、2の10乗となっているためだ。


 次回は、MB(メガバイト)やGB(ギガバイト)といった単位の基本を解説する。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news081.jpg

「RevOps」に関する実態調査 収益向上への実感やCROの設置率は?
ウイングアーク1stが実施した「RevOpsに関する実態調査」の結果です。

news097.jpg

ピザ配達員とカーチェイス ペプシの大胆キャンペーンの狙いは?
PepsiはフードデリバリーサービスDoorDashとのパートナーシップ強化に伴い、アクション映...

news050.jpg

健康意識は横ばいでも「体調データ測定」への関心は爆増 なぜ?――電通ウェルネス1万人調査
電通の専門組織の電通ヘルスケアチームは、日本全国の20〜60代の男女計1万人を対象に、第...