Windowsでは、ディスク(ストレージ、記憶媒体)を管理する際に「ボリューム」という単位が使われる。ボリュームの5つの種類と、その作成方法を紹介する。
MicrosoftのOS「Windows」では、ディスク(ストレージ、記憶媒体)を管理する際に「ボリューム」という単位が使われる。ボリュームは、パーティション(物理的なディスクを分割した区画)にファイルシステムを適用した1つの論理的な記憶領域を指す。以降で紹介する5種類のボリュームを使うことで、より拡張性のあるストレージ管理が可能になる。
Windowsのディスク管理では「ダイナミックディスク」という形態がある。このダイナミックディスクでは、ストレージ管理のためのコマンド「diskpart」を使用して、「シンプルボリューム」「スパンボリューム」「ストライプボリューム」「ミラーボリューム」「RAID 5ボリューム」という5種類のボリュームを作成できる。5種類のボリュームの詳細は次の通りだ。
シンプルボリュームは、ダイナミックディスクの基本的なボリュームタイプ。1台のディスクのみで構成し、1つのパーティション内に存在する。
スパンボリュームは、複数のディスクにまたがって1つのボリュームを構成する。1つのより大きな記憶領域を作成するために、異なるディスクの未使用領域を組み合わせる。
ストライプボリュームは、「RAID 0ボリューム」とも呼ばれる。ストライプボリュームは、2つ以上のディスクに分散してデータを書き込む。読み書き速度を向上させるために使用されることが一般的だ。
ミラーボリュームは、ボリュームのコピーを別のディスクに作成する。これは、ディスクに障害が発生した場合にデータ損失を回避するのに役立つ。構成には、同じサイズのディスクを少なくとも2台用意する必要がある。
RAID 5ボリュームはミラーボリュームと似ている。RAID 5ボリュームは「パリティ」(2進数の誤り検出符号)情報を使用してデータをディスク全体に分散する。構成には、少なくとも3台のディスクが必要だ。ミラーボリュームよりも拡張性は高いものの、復旧に必要な時間は長くなる。
以下の手順で500GBのシンプルボリュームを作成する。
利用可能なディスク2台を使用して1TBのスパンボリュームを作成する手順は以下の通り。
ディスク2台を使用してストライプボリュームを作成する手順は以下の通り。
ディスク2台を使用してミラーボリュームを作成する手順は以下の通り。
RAID 5ボリュームを作成する手順は以下の通り。
ディスク上のボリュームを削除する理由は幾つかある。ディスク領域の整理やファイルシステムの切り替えなどだ。diskpartを使用してボリュームを削除すると、ボリューム上のデータは完全に削除され、その空き領域を使用できるようになる。
以下の手順でボリュームを削除する。
次回はdiskpartを使ったトラブルシューティングの方法を紹介する。
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