ソフトウェアプロジェクトでは、アプリケーションのリリース段階になって炎上し、火消しに追われるはめになることがある。どうしたらそんな事態を避けられるだろうか。
スタートしたときは快調に見えたプロジェクトが、最終的に悪夢のような状況に陥った経験はないだろうか。こうした誤算は、人々が認めるよりも頻繁に発生しているはずだ。
社内アプリケーションを例に取ってみよう。まず、社内の誰かが、売り上げの増加やワークフローの改善、あるいはシステムの操作性の改良などにつながるアイデアを思い付いたとしよう。収益向上に結び付くと判断されれば、そのアイデアのアプリケーションへの実装が強力に推進されることになる。だが、ことによると、開発スピードが優先されるあまり、そのアプリケーションにかかわるすべての部門がそれぞれの役割を果たさないうちにアプリケーションが完成したと見なされ、リリースされてしまうかもしれない。
この場合、次のようなことが起こる。プロジェクトは「スケジュール通りに」完了した。だが、すべての利害関係者の声が吸い上げられてはいなかったことから、要件定義が不十分なものになっていた。このため、アプリケーションがリリースされても、ニーズを反映してもらえなかった部門は慌てて業務をアプリケーションに合わせたり、次善の運用方法を見付けなければならなくなった。こうした部門は、自分たちに必要な機能が次のバージョンに搭載されるのを期待するしかない。
しかも、品質管理担当者とテスターは、自分たちの役割を果たす時間を十分に与えられなかった。このアプリケーションが想定通りの新機能を提供しているのは確かだ。しかし、そのアプリケーションとやりとりを行うシステムやアプリケーションにどんな影響があるかは、しっかりと検証されなかった。「新しいアプリケーションとこうしたシステムはうまく連携するのか」「こうしたシステムは新機能の負荷に対応できるのか」といった点が不安材料となっている。
また、プロジェクトの進行を急ぐと、アプリケーションのユーザートレーニングの時間が足りなくなりがちだ。
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多くの企業でオフィスDXが進む一方、現場にはアナログ業務が多く残りDXが進んでいない。現場DXを推進し、オフィスと現場のデータを活用するためにはどうしたらよいか。本資料では、ノーコード開発ツールを活用した解決策を紹介する。
工場や倉庫などの現場では、紙中心の業務が今も多く残っている。だが現場DXを進めようにも、人材や予算の不足、システム選定の難しさが障壁となっているケースは多い。この問題を解消する、モバイルアプリ作成ツールの実力とは?
ビジネスに生成AIを利用するのが当たり前になりつつある中、ローコード開発への活用を模索している組織も少なくない。開発者不足の解消や開発コストの削減など、さまざまな問題を解消するために、生成AIをどう活用すればよいのか。
急速に変化する顧客ニーズに応えるような適切な製品を継続的に提供するためには、より多くのアプリを生み出す必要があるが、そのための開発者が不足している。そこで注目されているのが、生成AIやローコード開発プラットフォームだ。
あらゆる組織は、従業員と消費者の双方に良質なエクスペリエンスを提供する義務を負っている。アプリ開発と高度な自動化は、この目的を達成するための有効策の1つだが、それぞれを適切に実装できなければ、むしろリスク要因ともなり得る。
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