2008年07月17日 17時47分 公開
ニュース

「SaaSや音声も高速化する」、ブルーコートが明かすパケッティア買収の狙いNEWS

米Blue Coat SystemsのネスミスCEOがパケッティア買収後の戦略を説明。両社の製品群を整理し、社内外の広範なアプリケーションをWAN高速化の対象にしていくという。

[堀見誠司,TechTargetジャパン]

 プロキシ・WAN高速化製品を手掛けるブルーコートシステムズ(以下、ブルーコート)は7月17日、パケッティアの買収について記者説明会を開いた。これは、米Blue Coat Systemsが帯域管理ソリューションの米Packeteerを6月に買収完了したことを受けたもの。WAN高速化・セキュリティとトラフィック管理を軸に両社製品の統廃合を行う。

 ブルーコートは、前身であるキャッシュフロー時代からプロキシ技術に実績のあるベンダー。キャッシュプロキシをベースに、セキュリティゲートウェイとWAN越しのアプリケーション通信を最適化するWAN高速化の機能を統合したアプライアンス「Proxy SG」シリーズが主力製品となっている。一方のパケッティアは、トラフィック監視やQoS管理などを提供するトラフィックシェーピング(WAN回線の帯域幅制御)のパイオニアとして、専用装置「PacketShaper」で市場を開拓してきた。両社はアプリケーションの高速配信の分野では従来競合関係にあった。

画像 ネスミスCEOは「セキュリティと高速化の機能統合は今後加速する。『悪いコンテンツは阻止し、良いものはより速くする』のがわれわれのソリューション」と語る
画像 6月に日本法人社長に就任した金城氏

 来日した米Blue Coat Systems社長兼CEOのブライアン・ネスミス氏は「(合併により)競争相手であるRiverbed TechnologyやCisco Systemsよりも優位に立てる」とパケッティア買収の背景を明かす。WAN高速化市場において、ブルーコート単独では20%のシェアがパケッティアとの合併によって30%になり、トップに躍り出た。合併でパケッティアのトラフィック可視化ソリューションを手に入れた新生ブルーコートは、包括的なアプリケーション高速配信ソリューションのベンダーを目指すという。

 「他社のソリューションように、社内アプリケーションの高速化だけではもはや不十分だ。今後はSaaS(Software as a Service)に代表されるクラウンドコンピューティング、MySpaceやFacebookといったSNS、VoIPのようなリアルタイムアプリケーションなど、利用時期・形態が動的に変わるネットアプリケーションも高速化していきたい」(ネスミス氏)

「PacketShaperは続ける」

 ブルーコートは今後、「すべてのアプリケーションを高速にする」という方針の下、Proxy SGとPacketShaperの2つの製品ラインに沿って既存製品を統廃合する。具体的には、帯域管理/アプリケーション性能管理製品としてPacketShaperへの投資は継続し、WAN高速化・セキュリティゲートウェイの役割はProxy SG側に集約していく。これに伴い、「SkyX」「iShared」「iShaper」「Mobility」といったアプリケーション高速化機能を持つパケッティア製品は廃止となった。さらにパケッティアの管理ツール「IntelligenceCenter」から2つの製品群を統合管理できるようにする。両者の機能連携については、今秋に実現する予定だという。

画像 買収後の製品のすみ分け

 オフィスを統合したブルーコート日本法人の代表取締役社長となった元パケッティア ジャパン社長の金城盛弘氏は、国内の製品販売・サポートについて「PacketShaperの販売は継続する。販路も変わらない。廃止するパケッティア製品のユーザーに対しては、3年間のサポート継続後、Proxy SGとのトレードアッププログラムを実施する」としている。

関連ホワイトペーパー

WAN高速化 | プロキシ | SaaS | VoIP


ITmedia マーケティング新着記事

news158.jpg

「リベンジ消費」は限定的、コロナ禍以前の状態に完全に戻ると考える人はわずか25%――野村総合研究所調査
コロナ禍が収束した場合の生活者の消費価値観や生活行動はどうなるのか。野村総合研究所...

news176.jpg

Teslaが成長率1位、LVMHグループ5ブランドがランクイン 「Best Global Brands 2021」
毎年恒例の世界のブランド価値評価ランキング。首位のAppleから10位のDisneyまでは前年と...

news056.jpg

「巣ごもり消費」で選ばれるブランドになる「シャンパンタワー型コミュニケーション戦略」のすすめ
「巣ごもり消費」はPRをどう変えたのか。コロナ禍における需要喚起に有効なB2C向けの統合...