ディザスタリカバリ対策を再点検する際に役立つ3つのホワイトペーパーホワイトペーパーレビュー

本稿では、TechTargetジャパンのホワイトペーパーダウンロードセンターに登録されているホワイトペーパーの中から、事業継続性を確保するためにIT管理者が対応すべき手順を解説したコンテンツを紹介する。

2011年03月18日 09時00分 公開
[翁長 潤,TechTargetジャパン]

 事業継続計画(BCP)の一環として、予期せぬシステムダウンへの対応手順の確立は非常に重要だ。本稿では、災害復旧(ディザスタリカバリ)対策を含めた自社の事業継続のために、IT管理者が考慮すべき項目を解説したコンテンツを紹介する。

災害復旧対策を3つの手順で解説

災害復旧のための必須ガイド:ITおよび事業の継続性を確保するには

photo 提供:Vision Solutions(11ページ)

 このホワイトペーパーでは、IT管理者に課せられた任務とは「高い費用効率を維持しながら、計画外の機能停止が事業に与えるリスクとその影響を最小限にする」こととしている。また、「どういう事態が発生した場合でも、情報資産(データおよびアプリケーション)が常に利用できる状態を確保することが求められている」という。

 その上で、災害復旧と事業の可用性(アベイラビリティ)の概念の理解、ダウンタイムが与える影響のコスト算出などを解説している。さらに、IT管理者の任務遂行に必要な災害対策手順を3段階に分けて説明している。

 まず、利用可能な災害復旧対策技術の精査を始める前に、自社のビジネスプロセスの重要度をあらためて評価することを推奨している。最も重要なビジネスプロセスを特定し、事業単位と連携して各プロセスのアベイラビリティ要件を判断。各プロセスの目標を定め、社内のサービス水準を詳細に記録する。その後、ダウンタイムのコスト計算を実施し、復旧時点目標(RPO)、復旧時間目標(RTO)などの要件を判断した上で必要な対策を施すという手順を紹介している。

災害復旧計画に関する10項目のチェックリスト

災害復旧計画が失敗する10の理由

photo 提供:CA Technologies(11ページ)

 このホワイトペーパーでは、理想的な災害復旧計画として「全ての災害に備えるには指針や手順を明確に文書化し、役割、責任、目標および優先度を十分に理解して、ビジネス目標とITの機能を連携させること」と記している。しかし、実際に災害復旧計画を策定する中で、さまざまな要因が影響してうまくいかないことも多いという。

 そこで、災害復旧計画の策定や評価を行う際の指針として使用できる10項目を紹介している。また、それぞれの項目では災害復旧対策計画の策定や調整に役立つヒントを提供している。10項目には「実現不可能な復旧目標」「災害復旧対策計画のリスク」「役に立たないバックアップ」などが含まれている。

 さらに、成功のための要素として「災害復旧対策のハードウェアコンポーネントを本番環境に統合するなど、災害復旧対策を例外として扱わないようにすること」を掲げている。その上で、常に変化し続けるIT環境に対応したプロセスと計画の継続的なレビューと更新が必要だとしている。

仮想環境での障害復旧コスト最適化方法とは

複雑な仮想環境における障害復旧の簡素化

photo 提供:アクロニス・ジャパン(26ページ)

 現在、多くの企業が利用している仮想化環境。ITリソースや運用管理コストなどの削減効果が期待される一方、仮想化が進むにつれてシステムと保有データを確実に保護する上で新しい課題が生まれている。特に、仮想環境における災害復旧対策では、そのベストプラクティスとコストとの兼ね合いが気になるだろう。

 このホワイトペーパーでは、仮想化がバックアップおよびリカバリなどの障害復旧対策にもたらす影響などを解説し、仮想環境のバックアップシステムにおけるコスト最適化などを解説している。また、ライセンス料金の重複回避や物理バックアップと仮想バックアップの両方に対応する共通ソリューション、データ重複排除とデータ統合によるストレージ要件の最小化など、コストを抑制した仮想マシンバックアップの構築方法を説明している。

 今回紹介したホワイトペーパー以外にも、ホワイトペーパーダウンロードセンターでは、技術文書や製品資料、事例紹介などディザスタリカバリに関するホワイトペーパーを掲載している。ぜひダウンロードしてご活用いただきたい。

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