オブジェクトストレージという言葉の定義は人によって異なる。この曖昧なオブジェクトストレージの判断に役立つ8つの属性を紹介する。
スケールアウト型NAS(Network Attached Storage)に代わる有力な選択肢となりつつあるオブジェクトストレージ。しかし、オブジェクトストレージの意味するところは人それぞれであり、共通に認められた定義は存在しない。あるストレージシステムがどの程度までオブジェクトストレージであるかどうかを判断するには「必須要件となる属性」と「有用ではあるが必須ではない属性」を区別する必要がある。前回の「拡張性に差がある、オブジェクトストレージとスケールアウト型NAS」に続き、そうしたオブジェクトストレージの判断に役立つ8つの属性を紹介する。
純粋なオブジェクトストレージは、ブロックやファイルを管理するのではなく、オブジェクトを管理する。オブジェクトは一義的な識別子によって特定される。これは、ファイルベースのストレージがファイルパスによってファイルを指定するのと同じだ。オブジェクトはフラットなアドレス空間に保存され、ファイルベースのストレージで用いられる階層型ファイルシステムが抱える複雑さや拡張性の問題は存在しない(関連記事:ストレージの理想的な管理要件を満たす「オブジェクトストレージ」)。
オブジェクトは、メタデータとペイロード(実際のデータ)で構成される。メタデータは、オブジェクト内のデータに関するコンテキスト情報を提供する。ファイルベースのストレージでは、メタデータはファイルの属性だけに限定されている。純粋なオブジェクトストレージのメタデータは、カスタム属性(独自に設定した属性)を幾つでも付加することができる。ファイルベースのシステムでこれを可能にするには、ファイルに関連した追加情報を扱うアプリケーション(データベースを備えたもの)が必要となる。カスタムメタデータを利用すれば、オブジェクト(ファイル)に関連した全ての情報をオブジェクト自体の中に保存できる。
米Enterprise Strategy Group(ESG)の上席アナリスト、テリー・マクルーア氏は「カスタムメタデータを使えば、オブジェクトストアに保存可能な自己完結型のファイルオブジェクトを作成できるため、管理負担の少ない巨大な非構造型データストアを構築することが可能になる」と話す。
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