どちらがお得? Google PlayとAmazon Appstore徹底比較! GoogleとAmazonのコンテンツ力【後編】

米Googleと米Amazon.comのコンテンツストアは、アプリケーションの無償提供や試用、返金といったサービスで差異化を図る。真に「お得」なコンテンツストアはどちらなのだろうか?

2012年10月12日 18時30分 公開
[Grant Hatchimonji,TechTarget]

 前編「比べて分かる、Nexus 7がKindle Fireより『買い』な理由」では、米Googleの「Nexus 7」と米Amazon.com(以下、Amazon)の「Kindle Fire」という2つのタブレットをアプリケーションやコンテンツの充実度から徹底比較した。後編は、アプリケーションの無償提供や試用といったサービスを中心に、GoogleとAmazonのアプリケーション/コンテンツストアの実力を比較する。

AmazonとGoogle、それぞれの特典

 AmazonのAndroid端末向けアプリケーションストア「Amazon Appstore for Android(以下、Amazon Appstore)」は、品ぞろえや独占的なコンテンツという点でGoogleの「Google Play」に後れを取る。ただし、ユーザーに対するサービスという点では、Google Playよりも充実している。

有償アプリの無償提供

 例えば、Amazonならではのサービスの1つに、日替わりで有料アプリケーション(通常はゲームだが、ゲーム以外のこともある)を1本ずつ無償提供する、というのがある。

 無償提供されるアプリケーションには当たり外れがあるものの、これはかなりお得なサービスだ。全ての有料アプリケーションが全てのユーザーにとって完璧で興味深いものであるわけではないのだから、当然ながら当たり外れはある。ただし、無償提供サービスで1つか2つでもお気に入りの有料アプリケーションを入手できたのであれば、この素晴らしいサービスの恩恵に浴したといえるだろう。

ゲームコミュニティー

 Amazonは、熱心なゲーマー向けに、Xbox LIVE(米Microsoftのゲームコミュニティーサービス)風の「Amazon GameCircle」を用意する。GameCircleは、ゲームの達成率とハイスコアを追跡し、ハイスコアをスコアボードに掲載する。Amazon Appstoreで提供されているゲームのうち、GameCircleに対応済みなのはごくわずかだ。それでも、達成率にこだわるユーザー、最高得点を目指して他のプレーヤーと競い合うアーケードスタイルを好むユーザーには、なかなか魅力的な機能のはずだ。

アプリや電子書籍の無償試用

 Amazon Appstoreにはもう1つ、同じくカスタマーフレンドリーなサービスとして「Test Drive」という機能がある。Test Driveは、一部のアプリケーションをWebブラウザ上で無料で試用できる機能。当然ながら、Test Driveでは、ジェスチャーや加速度センサーによるコントロールなど、一部の動作は試すことができない。だがそれでも、Test Driveは優れたサービスだといえるだろう。ユーザーは、アプリケーションを試して概要を理解し、苦労して稼いだお金の無駄遣いにならないかどうかを確認できる。

 有名なアプリケーションのほとんどはTest Drive機能を備えていないが、それは理にかなっている。これらのアプリケーションの評判や品質は、既に証明されているからだ。一方で、まだあまり知られていないアプリケーションを検討しているのならラッキーだ。本稿執筆時点では、Amazonは2万本以上のアプリケーションでTest Drive機能を提供している。従って、気になるアプリケーションを購入前に試せる可能性は高い。それが駄目でも、少なくとも多数のアプリケーションを手当たり次第に試せるということだ。お気に入りのアプリケーションが見つかるきっかけになるかもしれない。

 Googleは、電子書籍のサブスクリプション(定期購読)に関して、これと似たサービスを提供している。電子書籍をサブスクリプションする際には、30日間か14日間のトライアル期間が設けられる。気に入らなかった場合、トライアル期間中であれば、無料でサブスクリプションをキャンセルできるシステムだ。また「Google Play Music」では、自分が購入した楽曲を友達と共有し、友達は楽曲1曲につき1回無料で再生できるようにしている。

アプリの返金

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news014.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。