「Apple TV」の使い道は自宅で映画を楽しむといったエンターテインメントだけではない。ビジネスでもApple TVを生かすことは可能だ。どのように活用できるのか。
「Apple TV」と聞くと、エンターテインメント感覚で動画配信を楽しむための機器だとイメージしがちだ。実はビジネスの世界でも、Apple TVは幅広い用途に活用できる。ビジネスでは、Apple TVはどのような使い方ができるのか。
Apple TVは、ディスプレイを備えたデバイスに「HDMI」(高精細度マルチメディアインタフェース)で接続するセットトップボックス(放送信号を変換して映像として視聴可能にする装置)だ。ネットワークを介して動画をストリーミング再生できる。
これまでにAppleは、6つの世代のApple TVを発売してきた。本稿執筆時点での現行モデルは、第4世代に当たる「Apple TV HD」(Apple米国公式販売サイトでの価格は149ドル)と、第6世代に当たる第2世代「Apple TV 4K」(同179ドルから)の2機種だ。
Apple TVの筐体(きょうたい)は幅と奥行きがそれぞれ98ミリ、高さは35ミリ。プロセッサにはArmアーキテクチャのSoC(プロセッサなどシステムの構成要素を1つのシリコンチップに集約した製品)「Apple A12 Bionic」を搭載し、安定したコンテンツ配信ができるようにしている。Apple TVを利用するには、入力可能なディスプレイの他、接続用のHDMIケーブルが必要だ。
企業がApple TVを利用する際は、Appleサービスの共通アカウント「Apple ID」を業務用に取得して使用するとよい。小規模な企業では、業務用に新しいApple IDを作るより、個人用のApple IDを使う方が簡単な場合もある。IT管理者は、Apple TVでストリーミング再生機能「AirPlay」を利用するとき、パスワード入力を義務付ける設定ができる。
中編は、企業でのApple TVの具体的な用途を紹介する。
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