連結会計パッケージ「Oracle Hyperion」をプライベートクラウド上で利用できるサービスをTISが開始した。海外へ展開する中堅の製造業を支援するのが狙いだ。
TISは日本オラクルの連結会計パッケージ「Oracle Hyperion Financial Management」(以下、Oracle HFM)をプライベートクラウドのサービスとして提供開始すると10月25日に発表した。グローバル展開を目指す中堅企業が利用することを想定している。
Oracle HFMは財務会計、管理会計の機能を持つパッケージで、企業グループ全体の経営管理を支援するのが特徴。TISはこれまでもOracle HFMを使った制管一致のテンプレートを提供するなど実績を積み上げてきた(参考記事:真の制管一致を追求する「Oracle Hyperion」の本当の価値)。
日本オラクルのEPM/BI事業統括本部 ビジネス推進本部 ビジネス推進部 担当マネジャー 福岡浩ニ氏は「Oracle HFMはこれまで大企業を中心に提供してきたが、海外進出する中堅企業からも経営管理についてのニーズが出てきている」と話した。また、TISのITソリューションサービス本部 ITソリューションサービス事業部 ITソリューションサービス営業部エキスパート 伊丹雅哉氏は「特に製造業でそのニーズがある」と話し、海外進出する中堅の製造業を主なターゲットにするとした。
Oracle HFMのプライベートクラウドでの提供は、TISのPaaS/IaaS基盤である「TEOS」上にOracle HFMを構築して行う。ユーザー独自の環境を構築可能で、システム運用管理などをTISに任せることができる。ユーザーはOracle HFMのソフトウェアライセンスを購入する必要はなく、利用料を支払ってサービスとしてOracle HFMを利用できる。TISは利用料を公開していないが「中堅企業をターゲットにした戦略的な価格にしたい」としている。
プライベートクラウド上に導入することでハードウェアなどの構築が不要になり、オンプレミスと比べてOracle HFMの導入期間を短くできる。Oracle HFMをオンプレミスで導入する場合、業務が事前定義されたテンプレートを活用しても6カ月程度はかかるが、プライベートクラウドへの構築では最短3カ月で利用開始できるという。TISとオラクルでは、3年で30社、30億円の売り上げを目標にしている。
TISは同時に既存の「制管一致連結会計ソリューション for HFM」の管理連結機能の強化と、新たに「決算早期化コンサルティング」サービスを開始することを発表した。後者の決算早期化コンサルティングでは、システム導入前に業務の最適化を行うことで、システムの効果を最大化することを目指す。決算早期化は多くの企業が取り組むテーマだが、伊丹氏は「昨今は開示を早めるだけではなく、月次や週次の決算を早く処理することを望む企業が多い。多くの企業がリアルタイム経営に向かっている」と述べた。
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