【徹底比較】マルチクラウドを見据える「マネージドクラウド」14社ユーザー企業が“本当に欲しい”クラウドを探る【後編】

業務システムで利用可能なITインフラとして「マネージドクラウド」に焦点を当てる。ユーザーにはどのようなサービスの選択肢があるのか。後編では“個別要求”をテーマに比較した。

2014年09月25日 12時00分 公開
[加藤 章,電通国際情報サービス]

おわびと訂正(2014年9月26日17:00)

日本ヒューレット・パッカードのサービスについての記述は、企画テーマの認識について行き違いがあったため、編集部の判断により削除しました。それに伴い記事タイトルを修正しました。ご迷惑をお掛けしました。

修正前:【徹底比較】充実の「マネージドクラウド」15社を“クラウドらしさ”で比較

修正後:【徹底比較】充実の「マネージドクラウド」14社を“クラウドらしさ”で比較


 前回「【徹底比較】結構充実していた「マネージドクラウド」14社の“クラウドらしさ”」に引き続き、「マネージドクラウド」14社の特徴を見ていきたい。おさらいになるが、マネージドクラウドとは、TechTargetジャパンに寄せられたユーザーの声のうち、「クラウドらしさを失わず、個別要求にも応えられる、そんなアウトソーシング」(参考:私たちが本当に欲しいのは、パブリックよりも“わがままクラウド”)を指す。このようなニーズに対し、ベンダー各社はどのような対応サービスを提供しているのだろか。TechTargetジャパンによるベンダー14社へのアンケート結果を概観していこう。

 調査に当たっては、次のような「想定シナリオ」を置き、これを各社に伝えた上で、各サービスの特徴について回答してもらうという格好を取った。

想定シナリオ

 現在、オンプレミス(自社資産)で自社システムを運用しているユーザー企業(以下、顧客企業)が、クラウド/アウトソーシングサービスにシステムの移行を検討しています。所有から利用へ舵を切ることにしたきっかけは、ハードウェアの保守や調達コストの削減を期待してのことでした。顧客企業は、既存環境からの移行性や、残されたオンプレミスシステムとの連係が気掛かりです。また、最近、事業部門から寄せられる「迅速な対応」「ビジネスへの貢献」についてもプレッシャーを感じています。さらに、あまりコストは掛けられないまでも、災害対策にも関心があります。このような顧客企業から、貴社サービスについてさまざまな質問が寄せられていると想定します。


 調査対象としたベンダーおよびサービスは以下の通りである。

表1 ベンダー一覧(50音順)
ベンダー名 サービス名 記事中の略称
IDCフロンティア プライベートクラウド IDCF
伊藤忠テクノソリューションズ cloudage クラウデージ CTC
インターネットイニシアティブ IIJ GIOコンポーネントサービス IIJ
NEC NEC Cloud IaaS NEC
NTTコミュニケーションズ Biz ホスティング Enterprise Cloud NTTコム
KDDI KDDI クラウドプラットフォームサービス KDDI
KVH プライベートクラウド KVH
ニフティクラウド ニフティクラウド(専有コンポーネントサービス) ニフティ
日本アイ・ビー・エム IBM SoftLayer IBM
日本ユニシス U-Cloud IaaS ユニシス
日立製作所 Harmonious Cloud(プラットフォームリソース提供サービスサーバサービス) 日立
ビットアイル ビットアイルクラウド プラットフォームサーバ ビットアイル
富士通 FUJITSU Cloud Initiative(FUJITSU Cloud IaaS Private Hosted) 富士通
リンク ベアメタル型新アプリプラットフォーム リンク

 繰り返しになるが、本稿では有益な比較の軸を得るための定性的な評価にとどめ、性能面や価格面などの定量的評価は行っていないのでご留意いただきたい。また、記事中に登場する比較表は、サイト幅の都合上ダウンロード形式で提供する。TechTargetジャパン会員であれば無料でダウンロード可能だ。

 さて、前回は各社の「クラウドらしい」点を見たが、今回は「マネージド」や「個別対応」に主眼を置いた考察を行う。

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