クラウドストレージも仮想サーバで適切に機能する。だが、現在の帯域幅に制限があると、オンプレミスで仮想マシンを実行中に、全ての仮想HDDをクラウドストレージに移行するのは不可能になることが多い。それでも、クラウドストレージには存在意義がある。
少し前まで、クラウドベンダーは全力でプッシュ戦略を遂行して、全てのユーザーのリソースをクラウドに移行しようとしていた。だが、今日では、多くのベンダーが、ローカルのデータセンターで使用するのに適した仮想マシンもあれば、クラウドでの使用に適した仮想マシンもあるという考えを受け入れている。このように、クラウドはローカルのデータセンターの拡張として扱われる場合も多い。Microsoftの「Microsoft Azure」や米Amazonの「Amazon Web Services」などのサービスによって、管理者はクラウドで仮想マシンを実行するだけでなく、クラウドストレージを設定し、さまざまな目的で使用できるようになっている。
クラウドストレージは多目的に使用できるストレージではないかもしれないが、有用だ。例えば、一時的にワークロードを増加する必要がある場合、企業はクラウド仮想マシンを作成して、ローカルで実行中のワークロードを補完できる。同様に、アーカイブデータをクラウドストレージに移行して、ローカルストレージの容量を解放することもできる。
結局のところ、全ての使用方法に適した仮想マシンのストレージタイプというものは存在しない。とはいうものの、最近のハイパーバイザーは各種ストレージタイプに対応している。そのため、管理者は必要に応じて最適なサーバ仮想化のストレージタイプを選択することができる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
CDPの使い方には正解がない だから「コミュニティー」が必要だった
「Treasure Data CDP」ユーザーが主体となって活動するコミュニティー「Treasure Data Ro...
人×AIで磨く ライオンの顧客理解の進化
大手消費財メーカーのライオンが、人と生成AIを融合した顧客理解と市場分析に取り組んで...
生成AIが投資をけん引 2025年度の国内企業のIT予算は「増額」が過去最多に
生成AIの急速な普及により、企業のDX投資は新たな局面を迎えているようだ。