パスワードの適用場面を限定すればセキュリティの強度は増すが、使うアプリとデバイスが増えるほど使いにくくなる。その問題を解決するのが「シングルサインオン」技術、というが、果たして信用していいのだろうか。
企業におけるモバイルデバイスとクラウドアプリケーションの普及によって、ビジネスに関連したデータを従来以上に送信することになり、そのことが、取り扱いに注意しなければならないデータを潜在的な危険にさらすことになってしまった。シングルサインオン(SSO)技術とID連携は、ビジネス関連データをセキュアに保つことを支援する技術だ。
サーバー上でデータを保護することも困難だが、モバイルデバイス間で移動しているデータの保護は全く新しいレベルの難題だ。強力な暗号化技術はモバイルセキュリティを増強するのに役立つが、従業員が所有する私物デバイスやサードパーティ製アプリにパスワードを強制することは難しい。
中規模および大規模な組織の多くは、企業向けアプリケーションとの連携を管理しSSOを可能にするため、IAM(Identity and Access Management)プラットフォームを実装している。しかし、これらのツールは、ひとたびユーザーが複数のデバイスやドメインから企業データにアクセスすると、企業が必要とするセキュリティを維持するには能力が足りない。
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