使いやすさと安全が両立
複数アプリ、サービスにスマートフォンで簡単ログイン、“SSO”は信用できる?
パスワードの適用場面を限定すればセキュリティの強度は増すが、使うアプリとデバイスが増えるほど使いにくくなる。その問題を解決するのが「シングルサインオン」技術、というが、果たして信用していいのだろうか。
企業におけるモバイルデバイスとクラウドアプリケーションの普及によって、ビジネスに関連したデータを従来以上に送信することになり、そのことが、取り扱いに注意しなければならないデータを潜在的な危険にさらすことになってしまった。シングルサインオン(SSO)技術とID連携は、ビジネス関連データをセキュアに保つことを支援する技術だ。
サーバー上でデータを保護することも困難だが、モバイルデバイス間で移動しているデータの保護は全く新しいレベルの難題だ。強力な暗号化技術はモバイルセキュリティを増強するのに役立つが、従業員が所有する私物デバイスやサードパーティ製アプリにパスワードを強制することは難しい。
中規模および大規模な組織の多くは、企業向けアプリケーションとの連携を管理しSSOを可能にするため、IAM(Identity and Access Management)プラットフォームを実装している。しかし、これらのツールは、ひとたびユーザーが複数のデバイスやドメインから企業データにアクセスすると、企業が必要とするセキュリティを維持するには能力が足りない。
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モバイルとセキュリティの最新事情
現在、多くのアプリケーションがクラウドに移行しているため、完璧なアクセス管理はかえって作業効率を下げてしまう可能性もある。ビジネスアプリケーションも次第に分散型になってきており、組織の外側からアプリケーションにアクセスするユーザーの数が増えている。
このような状況に合わせてセキュリティ対策を取るべく、組織内外のアプリケーションとプラットフォーム全体に渡ってSSO技術を統合することにより、企業はモバイルとクラウドベースのアクセスを念頭に置いたセキュリティを急いで実装する必要がある。
SSOの統合の問題
現代における企業のセキュリティ対策で苦労する最大の問題は、SaaS(Software as a Service)または提携先アプリケーションといった、組織の外部で動作するアプリケーションに対するセキュアで簡単なアクセスを組織内の従業員に提供することだ。同様に、サードパーティーのID情報とパスワードを管理することなく、提携先、顧客、ベンダーに組織内アプリケーションへのセキュアなアクセスを提供することも多くの企業にとって解決すべき問題となっている。
都合のいいことに、オンプレミスで実装するセキュリティ対策とIAMツールはクラウドベースのアプリケーションにも適用できる。IT部門は、米Centrify、米CA Technologies、米Okta、米Onelogin、米Oracle、米Ping Identityといったベンダーが用意したSSOツールを既に備えているかもしれない。しかし、デバイスやクラウドアプリケーションの数が増加するにつれ、ユーザー、提携先、顧客がアクセスするすべての異なるモバイルプラットフォーム全般に渡ってSSOを統合することが極めて重要になる。
多くの企業向けSaaSアプリは、IAMおよびActive Directoryと統合してSSOを提供できる。これは、IT部門が、閲覧のみで編集権も管理権も持たない新規ユーザー名やパスワードを作成する代わりに、全てのユーザーが既存のWindows資格情報でログインできることを意味する。
しかし、ID管理を既存のアプリケーションと統合することは、組織内のアプリケーションの複雑さと、従業員が持つセキュリティに関する専門知識のレベルにより、時間も費用もかかることがある。幸運にも多くのSSO製品は、「SAML」「OAuth 1.0a」および新しい「OAuth 2.0」といった主要な認可フローをサポートしている。加えて、市場は標準ベースのID連携を実装するようになってきた。これは、全てのアクセスポイントにわたるシングルサインオン技術の必要性に企業が応えるのを支援するものだ。
ID連携を実装する好機
連携技術により、ユーザーはパスワードを何回も手入力する必要がなくなり、多くのプラットフォームやアプリケーションで同じID情報を使用できる。特に、組織の外からアプリケーションにアクセスする場合、この技術で認証したユーザー情報を社内アプリケーションの認証情報としても提供できる。
その上、ID連携はセキュリティも増強する。「SAML 2.0」や「OpenID Connect」のような標準規格は、SaaSアプリケーションへの連携を簡素にしてくれる。加えて、ユーザー情報がアプリケーションの提供元ではなく組織に関連しているため、ユーザーが退職したり役割が変わった場合でも、サードパーティー製アプリケーションへのアクセスを自動的に制限できるメリットがある。
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