仮想化の理想形に向かうNutanix
北銀ソフトウエアの挑戦、“意識しないインフラ”はこうして作られた(1/3 ページ)
富山県の北銀ソフトウエアは、「Nutanix」を使って社内のほぼ全てのシステムと銀行システム(開発環境)を統合した。社内のITリソース最適化と開発環境の準備期間短縮を目指す。
変更履歴(2016年3月17日20時15分)
記事掲載当初、北銀ソフトウエアの社名を「北銀ソフトウェア」としていましたが、正しくは「北銀ソフトウエア」です。おわびして訂正します。本文は修正済みです。
2016年3月初旬、ハイパーコンバージドインフラ製品(仮想化プラットフォーム)を提供するニュータニックス・ジャパンがユーザー企業などを対象にしたセミナーを開催した。ITインフラの仮想化に対する考え方やNutanix製品の最新技術、北銀ソフトウエアの導入事例など、仮想化に関する最新情報を得る機会となった。
理想は“スイッチを入れれば明かりがつく”くらい当たり前なインフラ
まず、あいさつに立ったニュータニックス・ジャパンでマネージングディレクターを務める安藤秀樹氏は「ハイパーコンバージドというキーワードが旬になっているが、その本当の価値や将来性をこのセミナーで伝えたい」と語った。
「最も優れたITはインビジブルであるべきだと考えています。見えないインフラ、意識しなくても使えるインフラが最高だということです。仕組みや配線を考えなくてもスイッチを入れれば明かりがつきます。仮想化インフラもそれと同じくらい、意識せずに使えるものになっていくべきです」(安藤氏)
そのために必要なのが、オンプレミス側のインフラ改革だと安藤氏は言う。仮想化のメリットを最大化するためには、オンプレミスとクラウドの間を自由に移動できるようにすべきだが、現状ではオンプレミスとクラウドの仕組みに大きな違いがあるため容易ではない。安藤氏はNutanix製品を使うことで、オンプレミスをクラウドと同じように、仮想環境として一元管理できるようになると強調した。
続いて登壇したのは、米国のNutanix プロダクトマネジメントディレクター ラグー・ナンダン(Raghu Nandan)氏だ。時差の関係から明け方に目覚めてしまい、せっかくなので東京の築地市場を見に行ったら臨時休業だったという話を切り口に、どのようなインフラでもメンテナンスのための停止時間はなくせないと語った。
「私がNutanixに加わったのは、メンテナンスに悩まないデータセンターを作りたかったからです。いつでも使えるという面ではクラウドに利がありますが、設計や管理の自由度を考えるとオンプレミスが有利です。だったら、クラウドのいいところをオンプレミスに取り入れればいいのです」(ナンダン氏)
Nandan氏も安藤氏と同様、そのためにインフラはインビジブルでなければならないと言う。実際Nutanixはまず、ストレージをインビジブルにし、物理機器を意識せずにフラットに使えるストレージ環境を提供している。次に手掛けたのは仮想化レイヤーのインビジブル化で、特定のハイパーバイザーにとらわれないインフラの構築を可能にしている。
ちなみにストレージのインビジブル化に関しては、同社が2016年2月に発表したハイパーコンバージドソフトウェアの最新版「Acropolis 4.6」で、新機能をリリースしている。従来もインビジブルであったブロックストレージに加え、ファイルサーバにおいても外部ストレージ(NAS)を設置せずにソフトウェアの機能で実装することを実現した。
このAcropolis 4.6では、仮想化レイヤーのインビジブルについても新機能をリリースしている。元来「Acropolis」では「Acropolis App Mobility Fabric」(AMF)という機能によって、異なるハイパーバイザーの仮想マシンを単一の管理ツール「Prism」で統合的に管理できる。Acropolis 4.6には「One Click Hypervisor」という機能が加わった。例えばVMwareの「vSphere ESXi」仮想マシンを、「KVM」ベースの「Acropolis Hypervisor」にワンクリックで変換できるなど、クロスハイパーバイザー間のVM移行を実現した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
技術文書・技術解説
[Jamf Japan 合同会社] MDMだけでモバイルセキュリティは十分? 不足する対策を16項目でチェック -
製品資料
[株式会社ウェーブスプリッタ・ジャパン] 100Gbps対応の光トランシーバーはどう選ぶ? 10分で分かる選定のポイント -
製品資料
[株式会社フィックスターズ] 組み込み開発の生産性と機密性を両立、自社環境で構築する「セキュアAI」活用術 -
製品レビュー
[ServiceNow Japan合同会社] 問い合わせの約9割を自動で解決、AI主導の自律型CRMがもたらす業務変革の全貌 -
市場調査・トレンド
[ServiceNow Japan合同会社] AI活用が業務自動化で止まる理由は何か? 調査で判明した課題と変革への道筋
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
AI全部入り「Microsoft 365 E7」に企業が二の足を踏む訳 移行意向はわずか4%
-
2
なぜOpenAIやAnthropicのAIは「脱走」したのか 情シスが迫られるエージェント統制
-
3
【基本情報技術者試験】「デュプレックスシステム」と「デュアルシステム」の違いは?
-
4
Anthropicが明かす AIは入力データを「どこまで覚えているのか」
-
5
GitHubが指摘 AIが書いた「おそらく動くコード」が招くシステム崩壊
-
6
「高すぎるGPU」を捨てAI推論をCPUへ Armが示す電力とコストの現実解
-
7
「Microsoft一択」で本当にいいのか 知らぬ間にライセンス費用が膨らむ真相
-
8
MS月例パッチが1000件突破 人手不足の情シスを襲う「月1回メンテ」の崩壊
-
9
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
10
【漫画付き】"RAG導入失敗3例"と処方箋 「入れても使われない」を終わらせる
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
生成AIのハルシネーションを防止 回答精度を高めるセマンティックレイヤーとは
-
2
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
3
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
4
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
5
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
6
マンガで解説:「ゼロトラスト」「SASE」の必要性とメリット
-
7
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
8
情報セキュリティ対策早分かりガイド:25の自社診断で弱点と解決策を理解
-
9
国税庁の次世代基幹システム「KSK2」稼働開始に向けて、対応すべき変更点とは?
-
10
AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー