在宅医療では「いつでも」「どこでも」「誰でも」使えるシステムが普及のカギ【連載コラム】医療ITの現場から

タブレット端末の普及により、クラウド型電子カルテが広く使われ始めている。このように「いつでも」「どこでも」「誰でも」という3つの条件をクリアしたシステムが、在宅医療では普及するかもしれない。

2016年05月26日 08時00分 公開
[大西大輔メディキャスト]

在宅医療のICT化

iPhone 高知大学医学部附属病院で使われているiPhone「TechTaretジャパン『iPod touch 600台を看護師に配布した高知大学医学部附属病院』」より《クリックで拡大》

 在宅医療におけるICT化は、タブレット端末が普及するまでは、ノートPCに電子カルテを搭載し、患者宅や車内で入力作業をするケースが一般的でした。「電子カルテで閲覧したい患者さんのカルテデータを抜き出す方法」か「リモートで診療所のサーバにアクセスする方法」のどちらかでした。

 2010年の医療分野のクラウド解禁、タブレット端末の普及により、在宅医療のICT化は「タブレット端末でクラウドサーバにアクセスする方法」に変わりつつあります。近年では、クラウド技術を活用し、インターネット経由でどこでも電子カルテを利用できる「クラウド型電子カルテ」が増加傾向にあります。

直感操作、音声入力、そしてアウトソーシング

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

新着ホワイトペーパー

プレミアムコンテンツ アイティメディア株式会社

「遠隔医療」に一斉移行した医療機関 その方法とは?

遠隔医療体制を構築する際は、患者や通常業務への影響を押さえながら進める必要がある。パンデミック下で一斉に遠隔医療体制を構築した2つの医療機関の例を紹介する。

プレミアムコンテンツ アイティメディア株式会社

オーストラリアの「電子処方箋」制度ができるまでの道のり

オーストラリアでは処方箋の完全電子化が一般化しているが、制度確立までの道のりは平たんではなかった。完全電子化を阻んだ課題とその解決策とは。

プレミアムコンテンツ アイティメディア株式会社

湾岸諸国の「デジタルヘルスケア」推進 重点分野と課題とは?

コロナ禍を契機に、湾岸諸国では「デジタルヘルスケア」への移行が加速している。湾岸諸国におけるデジタルヘルスケア産業の重点投資分野とは。デジタルヘルスケア推進の”壁”とその対処法についても紹介する。

プレミアムコンテンツ アイティメディア株式会社

医療機関で起こりがちな「データ品質」低下の理由と、改善に向けた方策とは

医療機関は膨大なデータを扱い、そのデータに基づいて重要な決定を下す場合がある。一方、データの質は低くなりがちだ。それはなぜか。データの品質を改善させるために必要な方策と併せて紹介する。

プレミアムコンテンツ アイティメディア株式会社

NHSのデータ基盤計画が英国民の不評を買った理由

英国の国民保健サービスでイングランド地域を管轄するNHS Englandが、医療サービス向けの新データ基盤を構築している。この計画に英国市民団体が“待った”をかけたという。なぜなのか。

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news046.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news026.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news130.jpg

Cookieを超える「マルチリターゲティング」 広告効果に及ぼす影響は?
Cookieレスの課題解決の鍵となる「マルチリターゲティング」を題材に、AI技術によるROI向...