患者の予後の改善にも、もちろんコストダウンにも
医療の質の向上に貢献するBIツール、病院経営に効果の大きい3つの使い道(1/2 ページ)
病院のビジネスインテリジェンス(BI)活用には多くの使いどころがある。例えば予測分析を利用して、患者の再入院の回数を減らしたり、スタッフやベッドを適切に割り当てたりすることもできる。
現在、EHR(電子健康記録)を利用する医師がかつてないほど増えている。その結果、デジタル形式でアクセスできる患者情報も増加している。
このデータによって、医師やデータアナリストは、患者集団に関する有意義な知見を引き出す新しい機会を得ているといえる。数年前に履歴データの報告と分析の業務として始まったものが、よりインテリジェントなデータ分析へと進化しているのだ。この分析機能の進化によって、医師は、過去の状態を知ることができるだけでなく、現在や将来に関する分析もできるようになっている。
2016年上半期「医療IT」記事ランキング(2016年1月1日~2016年6月20日)
1位 iPhone 3200台導入の東京慈恵会医科大学、情報共有の在り方を一新
2位 中小規模病院や診療所で電子カルテがそれほど普及しない理由
3位 「病院の予約もチャットボットにおまかせ」な時代は本当に来るのか
ビジネスインテリジェンス(BI)の活用状況は、組織によって大きく異なるのが実情だ。一部の病院は、自分たちでデータウェアハウスを管理し、保存されたデータに対して高度なアルゴリズム、分析ツール、機械学習などを適用して知見を得られるまでの成熟レベルに達している。ただし、その他の病院は、まだ基本的なレポート機能しか使用しておらず、データを分析して過去の実績を知るにとどまっている。このように両極端な状態を引き起こしている理由には、医療施設へのBI導入時の課題の一部または全てが関係している。
医療分野におけるBIの課題
複雑なシステム
これまでBIの分析プラットフォームは扱いが難しいものが少なくなかった。データを解釈するために、データサイエンティストがデータモデルを開発してアルゴリズムを作成する必要があったからだ。そのため、多くの中小規模病院では、BIの構想を実現するのに必要な資金を用意することができなかった。また、病院のBI導入の結果はまちまちで、投資対効果を測定するのも難しかった。
リーダーシップの担い手
分析ツールやデータ可視化ツールを使用する場合、経営陣の誰かが、そのプラットフォームに関連するコストを正当化しなくてはならない。時間とともに、BIを病院の適切な領域に適用すると、BIがコスト削減と患者の予後の改善につながることが分かってきた。
BIでできることの理解
ビジネス上の意思決定をデータによって支援する取り組みは、管理、スケジューリング、財務など、医療施設のさまざまな領域で幅広く行われている。だが、臨床の現場では、データが十分に活用されてこなかった。データの相互運用性の欠落が一因となり、BIを適用できる臨床事例の決定には制限があった。
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