40年前の人が夢見た「完全ペーパーレスオフィス」が実現しないのはなぜ?私たちはどこで道を誤ったのか

多くの企業では、ペーパーレスの価値を認識しているにもかかわらず、さまざまな理由で後回しにされ、ペーパーレスオフィスはなかなか実現しない。だからといって、ペーパーレス化を諦めてもいいものだろうか?

2016年12月25日 08時00分 公開
[Vince FontTechTarget]
Adobe Sign Adobe Systemsの「Adobe Sign」など、幾つかの電子署名サービスも登場したが、手書き署名を求められる場面はまだ多い(画像はAdobe Systems「Adobe Sign」Webサイトより)《クリックで拡大》

 今や昔の1975年、人々は将来のビジネスオフィスの在り方について甘い考えを抱いていた。この年に出版されたMcGraw-Hillの「BusinessWeek」(現在はBloombergが発行)には、「未来のオフィス」と題した記事が掲載されていた。この記事では、1980年代から1990年代にかけて記録処理が完全に電子化される時代が到来し、紙が不要になると提唱されていた。そして2016年現在、ペーパーレスオフィスソリューションと電子機器が豊富に存在しているにもかかわらず、その夢を実現すべく、いまだに悪戦苦闘している。私たちはどこで道を誤ったのだろうか。

 ペーパーレスオフィスという目標を実現する上で基本的な障害となるものの1つがコストだ。オーバーヘッドを削減する手段としてであれ、環境に配慮した自己犠牲心を示すためであれ、紙を使わない環境に優しいオフィスを実現するには、テクノロジーへの投資が必要になる。だが、多くの企業には、そのようなテクノロジーに投資する余裕がないのが実情である。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news066.jpg

Metaに潰されないために残された生き残りの道は?――2025年のSNS大予測(Snapchat編)
若年層に人気のSnapchatだが、大人にはあまり浸透していない。一方で、AR(拡張現実)開...

news150.jpg

「猛暑」「米騒動」「インバウンド」の影響は? 2024年に最も売り上げが伸びたものランキング
小売店の推定販売金額の伸びから、日用消費財の中で何が売れたのかを振り返るランキング...

news110.jpg

Netflixコラボが止まらない 「イカゲーム」シーズン2公開で人気爆上がり必至のアプリとは?
Duolingoは言語学習アプリとNetflixの大人気ドラマを結び付けたキャンペーンを展開。屋外...