多くの企業では、ペーパーレスの価値を認識しているにもかかわらず、さまざまな理由で後回しにされ、ペーパーレスオフィスはなかなか実現しない。だからといって、ペーパーレス化を諦めてもいいものだろうか?
今や昔の1975年、人々は将来のビジネスオフィスの在り方について甘い考えを抱いていた。この年に出版されたMcGraw-Hillの「BusinessWeek」(現在はBloombergが発行)には、「未来のオフィス」と題した記事が掲載されていた。この記事では、1980年代から1990年代にかけて記録処理が完全に電子化される時代が到来し、紙が不要になると提唱されていた。そして2016年現在、ペーパーレスオフィスソリューションと電子機器が豊富に存在しているにもかかわらず、その夢を実現すべく、いまだに悪戦苦闘している。私たちはどこで道を誤ったのだろうか。
ペーパーレスオフィスという目標を実現する上で基本的な障害となるものの1つがコストだ。オーバーヘッドを削減する手段としてであれ、環境に配慮した自己犠牲心を示すためであれ、紙を使わない環境に優しいオフィスを実現するには、テクノロジーへの投資が必要になる。だが、多くの企業には、そのようなテクノロジーに投資する余裕がないのが実情である。
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