ワークロードは必ずしも同じではない。多くのCPUを必要とするワークロードもあれば、多くのメモリを必要とするワークロードもある。その点、Googleはクラウドインスタンスのさまざまなタイプを用意し、多くの選択肢を企業に提供している。
パブリッククラウドではリソースが事前に構成されるが、その選択肢が多すぎると、「選択のパラドックス」とも呼ばれる状況に陥る恐れがある。つまり品ぞろえが豊富になるほど、選ぶのが難しくなるというパラドックスだ。そして、選択を誤れば、パフォーマンスの低下やコストの増大など、重大な結果を招くこともある。
他のパブリッククラウドプロバイダーと同様、Googleの「Google Cloud Platform」では幅広いインスタンスタイプを用意してユーザーが選択できるようにしている。加えて、カスタムマシンタイプもある。本稿では、Googleが用意するクラウドインスタンスタイプの中から自社のワークロードに最適なタイプを選ぶためのガイドラインを提示する。
特定の用途に合わせて物理サーバのサイズを変えるように、Googleのクラウド仮想インスタンスを選択する場合、CPU、メモリ、ローカルストレージパフォーマンスの3つを基準に選択できる。一般に、コンピューティングとメモリの要件には相関関係がある。そのため、仮想CPU(vCPU)とRAMとの比率を固定して各インスタンスが事前構成されている。この構成は、Amazon Web Services(Amazon)の「Amazon Web Services」(AWS)やMicrosoftの「Microsoft Azure」(Azure)でも同じだ。ただし、CPUサイクルやメモリを多く必要とするワークロードもあるため、Googleのクラウドインスタンスには3つのタイプが用意されている。
Googleは共有コアマシンタイプも用意している。このタイプは複数のワークロードが1つのvCPUを共有する。だがこのタイプには、システムリソースが利用可能になると追加のvCPUを短期間使用できるバースト機能が備わっている。
vCPUの数は、2、4、8、16など2の累乗数で、最大32基まで選択できる。ただし、標準マシンタイプは1基から利用できるのに対し、ハイメモリマシンタイプとハイCPUマシンタイプで利用できるのは2基からになっている。Googleのn1 vCPU表記は、シングルコアハイパースレッドの総称で、この仮想CPUがIntelの2.6 GHzの「Intel Xeon E5(Sandy Bridge)」、2.5 GHzの「Intel Xeon E5 v2(Ivy Bridge)」、2.3 GHzの「Intel Xeon E5 v3(Haswell)」、2.2 GHzの「Intel Xeon E5 v4(Broadwell)」のいずれかで実装されることを表している。
Broadwellのシングルコアのパフォーマンスは第一世代のSandy Bridgeに比べて約20〜25%高い。だが、Googleは周波数比に1.18:1を採用しているため、ほとんどのワークロードではBroadwell vCPUの方がわずかに速いだけだ。
ただし、ユーザーはインスタンスを構成する際に直接CPUの実装を選択できない。Googleでは地域ごとに使用できるシステムが異なるためだ。例えばGoogleは米国西部地域では最新のv4 Broadwellプロセッサにアップグレードしたが、米国中部地域では第一世代、第二世代、第三世代のCPUが入り交じっている。
Googleクラウドインスタンスのタイプを選択するユーザーは、事前にアプリケーションの要件を把握しておかなければならない。
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