「BitLocker」で影響が拡大 SSD暗号化の脆弱性とはソフトウェアとハードウェアの暗号化の違い

研究者が大手メーカー製SSDの暗号化の実装における脆弱(ぜいじゃく)性を発見した。この脆弱性を突いて簡単に暗号化データを復号できる。さらにMicrosoftの「BitLocker」機能がこの問題に拍車を掛けた。

2018年12月04日 05時00分 公開
[Michael HellerTechTarget]
画像 暗号化に過度な期待をしてはいけない

 ラドバウド大学の研究者であるカーロ・メイジャー氏とバーナード・バン・ガステル氏は、半導体ベンダーCrucialとSamsung Electronicsがそれぞれ製造した一部のSSDのファームウェアについてリバースエンジニアリングで、暗号化を無効にできることを発見した。パスワードと暗号化の秘密鍵が関連付けられていないことが原因だ。

 メイジャー氏とバン・ガステル氏は、発見結果をまとめた論文で「この分析により、複数のベンダーに影響する重大な問題が明らかになった。さまざまなモデルで、暗号化を完全に回避できるので、パスワードや鍵を全く知らなくても、データを完全に回復できる」と述べている。

暗号化に対する誤解

 「TCG OPAL」による暗号化を利用している場合は「BitLocker」によって状況がさらに悪化する。

ITmedia マーケティング新着記事

news192.png

だから就活生に嫌われる 採用活動における企業の残念なコミュニケーションとは?
No Companyは、就職活動において若者世代が望んでいる企業からの連絡頻度や内容、方法に...

news159.jpg

記事閲読行動というインテントデータの活用 スマートニュースのデータクリーンルームでできること
電通と電通デジタルはスマートニュースと共同でデータクリーンルーム「SmartNews Ads Dat...

news028.jpg

ファイザーのコンテンツサプライチェーン変革 “コロナ禍で世界を救った”経験はどう生かされたのか?
新型コロナウイルスワクチンをいち早く完成させた製薬会社は、コンテンツサプライチェー...