AIとIoTでの活用が進む
データレイクを「沼地」にしないために 2019年ストレージ技術予測(1/3 ページ)
専門家によると2019年は、ビッグデータ分析、AI(人工知能)、機械学習、IoT(モノのインターネット)のための「ストレージアーキテクチャの見直し」が重要になるという。
米TechTargetはストレージ技術者やアナリストを対象に「2019年の大企業におけるデータストレージ予測」に関するパネル調査を実施した。これによると、大企業のIT組織の多くは「データレイク」に投入した全ての情報の分析、利用、管理の手法の改善に集中するという。データレイクとは構造化、非構造化データをまとめて集約できるデータ基盤だ。データの統合、設計、組織化のために設計された多くのツールを活用して「ビッグデータ用のストレージアーキテクチャを調整する」ことも手法の改善に含まれる。
本稿は、ビッグデータ用のストレージアーキテクチャ、ストレージシステムとデータ管理、セキュリティやその他の一般的なストレージのトレンドに焦点を当てた2019年の予測例を紹介する。クラウドストレージとフラッシュおよびメモリ関連の新技術についても併せて紹介しよう。
データレイクは「沼地」になっている
Pure Storageのチャド・ケネディ氏(製品およびソリューション担当副社長兼CTO<最高技術責任者>)
データレイクは膨大なデータが集められたが、そのデータレイクの中のデータセットを活用できるユーザーは多くなかった。これではレイク(湖)ではなくスワンプ(沼地)だ。
データを活用するためには、高い同時実行性と並列性およびスケールアウト容量に比例するパフォーマンスを持つ、フラッシュ型の基盤に複数のシステムを統合する「データハブ」の展開が注目される。2019年は大規模データ向けの新しいアーキテクチャによってビッグデータは活性化するだろう。
Hitachi Vantaraのヒュー・ヨシダ氏(CTO)
参照も処理もされていない価値ある膨大なデータがある。これまでは、多くのデータがデータベースやデータレイクに投入されてきた。しかし、データを本当に活用するためには、データを統合、浄化(データクレンジング)してから処理しなければならない、という認識になっている。
2019年はこれを実行する年だ。データレイクを有効活用できるツールが数多く登場し、実際に利用が進むだろう。豊富なメタデータをカスタマイズする機能を持つオブジェクトストアは、インテリジェントなデータ統合を可能にする。オープンなAPIも利用できる。これら全てを組み合わせることにより、ストレージとデータをさらにインテリジェントに活用できるようになる。データの保護、複製、アーカイブだけを考えるのではなく「データがビジネスに与える価値は何か」を考えるべきだ。
Enterprise Strategy Groupのスコット・シンクレア氏(上級アナリスト)
膨大な量のファイルデータが、インフラ内に分散している。この膨大なデータの検索は今、問題になりつつある。この問題を解決する方法としてメタデータの利用が考えられるが、理想的なメタデータソリューションはまだ登場していない。
451 Researchのスティーブン・ヒル氏(シニアアナリスト)
米国の企業は、EUのGDPR(一般データ保護規則)のようなプライバシー保護の影響を受け始めたばかりだ。2020年には、カリフォルニア州で消費者個人情報保護法のような法律が施行される予定だ。そのため、企業は、非構造化データと従来のデータベース情報の両方に可視性とガバナンスを拡張する必要に迫られている。データは資産と債務の両方の特性を兼ね備えており、企業が保持する情報から継続的な価値を得ながら業界標準に準拠し続けるために、非構造化データをより適切に識別し管理を自動化することが強く求められている。
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