2019年07月19日 05時00分 公開
特集/連載

無線テクノロジーの「世代」はどれも曖昧「5G」と「4G」を比較 微妙に違うのか、それとも決定的に違うのか?

4Gと5Gの違いを評価すると、5Gが非常に素晴らしいものだと感じるだろう。だが5Gが掲げている目標と現実は大きく異なる可能性がある。

[Lee Badman,TechTarget]
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 有線の規格であるイーサネットの世界では、データ伝送速度の考え方は非常に単純だ。100Mbpsや1Gbpsというデータ伝送速度を実現するためには、クライアント端末をその規格に準拠したスイッチのポートに接続すればよい。この場合、データ伝送速度を制限する可能性があるのは、インターネットサービスプロバイダー(ISP)が提供するインターネット接続サービスの仕様のみだ。

 一方、無線にはさまざまな規格があり、複雑性は有線より高い。データ伝送速度に影響する可能性がある要因はさまざまなものがある。5G(第5世代移動体通信システム)のネットワークが実際のところ何を意味するのかは、きちんと理解されていない。5Gを理解するには、まずは4G(第4世代移動体通信システム)を理解することから始めるのがよい。4Gとは何かを理解するには、まずは先入観を捨てて、特定の基準にはこだわらないことが大事だ。

モバイルネットワークの理想と現実

 まずは初歩的なところで、「G」の意味するものは何かという点から開始しよう。Gは「Generation」(世代)を意味する。これはモバイルネットワークのテクノロジーの世代を表す固有の表記だ。ただし、この世代の定義には厳密さがない。一般的には、世代が新しくなるたびに、前の世代よりもデータ伝送速度が何倍か速くなると見込まれている。前の世代のデータ伝送速度が仕様として明確に定義されていないとしても、一般的にはそのように認識されてしまう。既に述べたように、ネットワークのテクノロジーの定義は実に曖昧だ。

 4Gが利用する電波の周波数帯は、700MHzから6GHzの間と幅広い(国や地域によって、実際に利用可能な周波数帯は異なる)。3G(第3世代移動体通信システム)の仕様では、最大データ伝送速度は数十Mbpsとなる。ITU-T(国際通信連合の電気通信標準化部門)による4Gの定義では、デバイス移動時の最大データ伝送速度は100Mbpsとなる。移動しないデバイスならば、最大1Gbpsのデータ伝送速度を実現することが目標となっている。

 ただ実際には、43Mbps、10Mbps、7Mbpsといったデータ伝送速度になるのが現実だろう。4Gの電波は至る所で利用できる。だが4Gを利用するデバイスが同一エリアに100台近くあるなど、接続が混雑した状態だと、4Gのネットワークに接続しているとは感じられないほどデータ伝送速度が低速になる可能性がある。

 もちろん、接続するデバイスの数だけ十分に電波が行き渡っている状態であれば、4Gは問題なく機能する。その場合、ほとんどのユーザーはどのくらいのデータ伝送速度が出ているかを気にかけることはないだろう。データ伝送速度についてユーザーが「素晴らしい」と言うときは大抵、「まあまあ素晴らしい」という問題のない状態だ。ITU-Tがどれだけの目標を掲げていても、現実にそれだけのデータ通信速度が出ないことは往々にしてある。

4Gと5Gは結局、何が違うのか

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