ランサムウェア10億ドル被害の製薬会社が「ネットワーク自動化」を導入した訳“脅威に対する備え”の意味とは

ランサムウェアによる攻撃を受けたMerck & Co.が事後の改善策として選んだのは、意外にもネットワークの構成や運用を自動化する「ネットワーク自動化」だった。その狙いとは。

2020年01月27日 05時00分 公開
[Steve ZurierTechTarget]

 大手製薬会社のMerck & Co.は2017年にランサムウェア(身代金要求型マルウェア)「NotPetya」による攻撃を受け、10億ドルもの損失を被った。同社はこの経験を受け、将来的な攻撃に対する耐性を高めるため、広範にわたってネットワークの俊敏性を高める対策に着手した。この一環で導入したのが、ネットワークの構成や運用を自動化する「ネットワーク自動化」製品だ。

 Merck & Co.のネットワークには、世界各国に位置する数百カ所の拠点と数十カ所の工場にある約2万5000台ものデバイスが接続している。同社は自社のネットワークへの出入りを厳重に規制するために、ネットワークインフラを最新化し、Microsoftの最新OSとクラウドベースのアプリケーションを運用できるようにする必要があると考えていた。

 数あるネットワーク自動化製品からMerck & Co.が選んだのはGluwareの同名製品だ。「効率的にネットワーク構成を変更し、クラウドベースのアプリケーションのネットワーク設定にかかる時間を削減することに成功した」。Merck & Co.でネットワークの設計や運用を担当するサルバトーレ・ラナジージ氏はこう語る。

ネットワーク自動化は何をもたらしたのか

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