2020年07月08日 08時00分 公開
特集/連載

レプリケーション対バックアップ 必要なデータ保護手段は?バックアップ対その他【後編】

レプリケーションにはどのようなメリットがあり、どのような欠点があるのか。スナップショットとは何が違うのか。バックアップは不要になるのか。同期/非同期レプリケーションの真価を検討する。

[Antony Adshead,Computer Weekly]
iStock.com/Model-la

 バックアップ、スナップショット、クローン、レプリケーションはいずれもデータ保護に役立つ手段だ。前編(Computer Weekly日本語版 6月17日号掲載)では、スナップショットについて詳しく解説した。

 今回は、特にストレージアレイ間のレプリケーションを取り上げる。重要なのは、他のデータ保護手法との比較の中でレプリケーションを定義し、その長所と短所を示すことだ。

 IT業界では、ある技術が厳密にどのようなもので、何を行うかという点が明確にされないことがあまりにも多い。重要なのは何を行うかだ。それは、さまざまな技術がどのように機能するかで各技術の組み合わせ方が決まるからだ。

レプリケーションとスナップショットの違い

 レプリケーションは、基本的にはストレージのクローンを作成する方法だ。つまりドライブ、ボリューム、論理ユニット番号(LUN)などのレプリカを作成する。ほとんどの場合、正確なコピーを用意するのが目標だ。レプリカはある瞬間のコピーになることもあれば、最終結果のコピーになることもある。

 クローンやレプリカとスナップショットが異なるのは、スナップショットはほとんどの場合、構造を変える何らかのプロセスが実行された後でなければ使えるレプリカにならない点にある。つまりスナップショットは、ドライブやボリュームのオリジナルコピーと、それに対する更新で構成される。場合によっては削除されたブロックもその構成に含まれる。過去のある時点の正確なコピーを作成するためには、削除されたブロックを再度組み込まなければならないからだ。

 スナップショットは、再構築とロールバックを迅速に行えるようにすることが目的だ。だが、ソースメディアの代わりとして使えるコピーが存在するわけではない。これに対して、使えるコピーとして機能するのがクローンやレプリカだ。

 最もシンプルなクローン/レプリカは、開発者が何らかのテストクエリを実行するデータベースを必要とする場合に作られる。運用環境のデータベースの正確なクローンを作成することで、テストに必要なデータを得ることができる。このクローンは、それが作成された時点のデータベースの正確なレプリカだ。レプリカの作成以降にオリジナルのデータベースに加えられた変更は、このクローンには反映されない。

 使える有効なクローンを作成するという点で対極にあるのが同期レプリケーションだ。同期レプリケーションは、2つ以上のストレージにできる限りほぼ同時にデータを書き込むことで、臨機応変にフェイルオーバーできるコピーを用意する。

 これは明らかにコストと技術的な複雑さの点で高くつき、制約も伴う。だが、レプリケーションを話題にする場合はこの同期レプリケーションを意味することが多い。

レプリケーションとバックアップの違い

 レプリケーションはバックアップの代わりになるだろうか。




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