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SAPの売上高は前年比4%減も、クラウド事業が11%増加 2020年第3四半期決算
SAPの株価は、2020年第3四半期の売上高が投資家の期待を裏切ったため下落した。ただしこの下落は一時的なものだという見方もある。背景には、SAPが進めるクラウドサービスへのシフトがある。
2020年第3四半期(7月~9月)にSAPの売上高は大きな打撃を受け、同社の株価は大幅に下落した。このニュースは投資家を震撼(しんかん)させた。ただしSAPはクラウドサービスへの移行戦略を強調しており、長期見通しは手堅い。
SAPは2020年10月25日(現地時間)、2020年第3四半期の国際会計基準(IFRS)による売上高が65億3500万ユーロで、2019年同期から4%減少したと報告した。投資家は結果に失望し、同社の株価は翌月曜日の同月26日に約20%下がり、市場価値で約280億ユーロ下落した。
「クラウドファースト」企業へと変わり始めたSAP
楽観的側面を挙げると、SAPのクラウドサービスの売上高は11%増加し、ERP(統合業務)パッケージ「SAP S/4HANA」も引き続き伸びている。S/4HANAの顧客数は合計で1万5100社まで増加した。同社は、これらのうち約8100社で現在S/4HANAが稼働していると報告している。
SAPは将来の戦略として、クラウドサービス事業を優先する「クラウドファースト」企業になることに重点を置いている。SAPの最高経営責任者(CEO)であるクリスチャン・クライン氏は決算発表で、事業戦略は主に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)の状況と、企業がこの課題にどのように対処するかによって決まると述べた。クライン氏は、SAPがクラウドファースト戦略を実行する具体的な方法は明示していない。
「当社の最新の戦略は、COVID-19のパンデミックによって引き起こされた市場の根本的な変化に対応している」とクライン氏は言う。「COVID-19は顧客にとっての変曲点だ」と同氏は語り、国の封鎖や在宅勤務の環境で製品を製造、販売、配送するという現実的な問題を抱えている企業が少なくないと指摘する。
クラウドファースト戦略を進めるためには、SAPは「主要なクラウドベンダー」としての地位を確立する必要があるとクライン氏は述べる。「50年ほどの間に何千社ものパートナーと顧客が、当社のオンプレミス製品をベースにアプリケーションと拡張機能を構築してきた」とクライン氏は言う。「クラウドサービスについても同じように、SAPを主要な『クラウドプラットフォーム』として位置付け、デジタル時代の企業の働き方を変革し、変化を遂げる計画だ」
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