「Windows Defenderウイルス対策」の可能性と限界【前編】
いまさら聞けない「Windows Defenderウイルス対策」の歴史 無料機能のルーツは
「Windows 10」が標準で搭載するマルウェア対策機能「Windows Defenderウイルス対策」は、どのような変遷をたどってきたのか。その歴史を紹介する。
IT部門は、管理対象デバイスに適したマルウェア対策製品を導入する必要がある。自社にとってどのマルウェア対策製品が最適なのかを検討し、選定しなければならない。一方で予算に限りがあることも事実であり、IT部門には投資対効果(ROI)の考慮も求められる。
無料で利用できるマルウェア対策製品の例として、「Windows 10」が標準機能として搭載する「Windows Defender Antivirus」(Windows Defenderウイルス対策)がある。この安上がりな選択肢が、全ての企業にとって最適とは限らない。IT部門の判断に役立つ材料として、Windows Defenderウイルス対策とは何か、どのような機能を持つのかを解説する。
MicrosoftがWindows Defenderウイルス対策の前身である「Windows Defender」の正式版を公開したのは2006年10月のことだ。この時点のWindows Defenderは、デバイスに侵入してデータを抜き取り攻撃者に送信する「スパイウェア」対策ソフトウェアで、エンドユーザーがデバイスにログインしていないときでもデバイスを保護できる仕組みを持っていた。
今の「Windows Defenderウイルス対策」が生まれるまで
Windows Defenderは「Windows Vista」「Windows 7」が標準機能として搭載し、「Windows XP」「Windows Server 2003」には無料で導入できた。その後、マルウェアに対する保護機能を高めた標準ソフトウェア「Microsoft Security Essentials」(MSE)に取って代わられることになる。
MSE登場後もWindows Defenderは標準機能として残り続けたが、MSEをインストールすると無効化された。MSEはWindows 7以降の「Windows」では利用できなくなったが、同等の機能が「Windows 8」「Windows 10」用Windows Defenderに組み込まれている。
Windows Defenderは「Windows 10 Version 1703」でWindows Defenderウイルス対策に名称を変更した。Windows 10はWindows Defenderウイルス対策を標準機能として備える。
かつてのWindows 10は各セキュリティ機能・製品を個別の管理機能で管理する必要があったが、「Windows 10 Version 1809」以降は管理機能を「Windows Security」(Windowsセキュリティ)に集約している。管理者はWindowsセキュリティ経由でWindows Defenderウイルス対策に加え、サードパーティーのマルウェア対策製品も管理できる。
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