“コロナ鬱”をITでどう防ぐのか? 会計事務所やRPA企業に聞くIT活用で“ニューノーマル”の人事課題をどう解決するか【後編】

成人の約80%がパンデミックに起因したストレスを抱えていることが、米国心理学会の調査で明らかになった。疲れ切った従業員の心身の健康を企業はどう守ればよいのか。対策となり得るITと、その活用事例を紹介する。

2021年03月11日 05時00分 公開
[Jeanne MeisterTechTarget]

関連キーワード

人事


 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的流行)は、精神面や感情面の健康に大きな打撃を与え、危機的状況を生み出している。本連載は、COVID-19がもたらした“ニューノーマル”(新常態)において人事部門が「従業員エクスペリエンス」(従業員体験価値)を高めるにはどうすればいいかをITの観点から探ってきた。前編「『チャットbot』でコロナ禍の人材獲得を効率化 アパレル企業はなぜ成功した? 」、中編「『キャリアの不透明さ』が退職理由の5割 電機大手は「AI」で状況をどう変えたか」に続く後編となる本稿は、人事部門が抱えがちな課題「従業員の心身の健康維持」について、2つの 企業の例を交えて紹介する。

 2020年8月に米国心理学会(APA:American Psychological Association)が、米国の18歳以上の成人3409人を対象に実施した調査では、回答者のうち78%が「パンデミックが大きなストレス源になっている」、つまり“コロナ鬱”の状態にあると答えた。半数以上の回答者は疲れを感じており、ストレスの要因を複数挙げている。例えば仕事と家庭に境目がないこと、手に負えない仕事量、雇用保証に対する懸念などが挙がっている。

 米国疾病予防管理センター(CDC:Centers for Disease Control and Prevention)は幾つかの報告書で、薬物乱用の増加や自殺念慮などの厳しい実情を記載している。特に子どもなどの傷つきやすい集団について、重大な精神的健康への影響を報告している。

Webサイトやスマホアプリ で従業員の健康を守る会計事務所

ITmedia マーケティング新着記事

news058.jpg

アドビ、Adobe Firefly機能搭載の「Adobe Express」モバイル版アプリを一般提供
アドビは、生成AI「Adobe Firefly」の機能を利用できる「Adobe Express」モバイル版アプ...

news141.jpg

2度あることは3度あった GoogleのサードパーティーCookie廃止再延期にアドテク各社がコメント
Googleは2024年末までに完了する予定だったWebブラウザ「Chrome」でのサードパーティーCo...

news148.jpg

天候と位置情報を活用 ルグランとジオロジックが新たな広告サービスを共同開発
ルグランとジオロジックが新たな「天気連動型広告」を共同開発した。ルグランが気象デー...