ホテルなどのWi-Fiのセキュリティを強化できるWi-Fiルーター「GL-MT1300(Beryl)」。コンパクトで持ち歩きも可能なことが最大の特徴だ。
ホテルなどのWi-Fiは安全とは言えない。ただしWi-Fi「中継器」があれば話は別だ。それが本稿のテーマだ。
問題は、ルーターを持ち歩くのはばかげた考えだということだ。下着、水泳用具一式、歯ブラシ、胃薬を詰め込んでから、そうそう家庭用ルーターも忘れてはいけない、なんて考える人は(あまり)いない。当たり前のことだが、一般的にルーターは大き過ぎる。
そこで考えられたのがGL.iNetの「GL-MT1300(Beryl)」だ(訳注)。
訳注:同製品は日本の技術基準適合証明(技適マーク)を取得している。
サイズは19.2x15.6x5.2センチで、キットカットを3枚重ねたくらいの大きさだ。
YouTubeの動画の通り、公衆Wi-Fiを安全に自分の作業空間に「中継」できる。接続方法は有線、中継器、3G/4Gモデム、テザリングの4種類。専用CPU、Type-C電源、USB-A 3.0ポート、ギガビットイーサネット×3ポートを搭載する。最大40台のワイヤレス端末を同時にサポートできるとのことだが、正直言ってこれは宣伝文句のように思える。
BerylはデュアルバンドWi-Fiを備え、5GHz(最高867Mbps)と2.4GHz(同400Mbps)に対応する。
BerylはGL.iNet初のIPv6対応ルーターで、サイバーセキュリティの層をさらに追加する。他のGL.iNet製品と同様、Berylは「OpenVPN」および「WireGuard」をサポートする。WireGuardでは91Mbps、OpenVPNでは21Mbpsを実現する。
GL.iNetは次のように説明する。「『Tor』を使うことで、オンラインIDとブラウズデータを監視やトラフィック分析の対象から隠すことができる。Cloudflareのサービスは、中間者攻撃によるDNSデータの傍受と改ざんを防ぐのに役立つ。また、DNSサービスの『NextDNS』によってインターネットセキュリティが強化される。Wi-Fiセキュリティプロトコルの『WPA3』もサポートする」
Berylは「Linux」ベースのオープンソースOS「OpenWrt」(19.07.4)を使用している。ユーザーはrootアクセスを使ってBerylをカスタマイズおよび最適化できる。
Berylはその宣伝通りポケットに入れやすい大きさで、184グラムと軽量だ。再び旅行に行けるようになったら、Berylを旅のお供にしてはどうだろう。Berylを安全な「中継」ルーターとして設定する方法は、YouTubeの動画を参照してほしい。
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