BYOD、CYOD、COPE、COBOを比較する【第4回】
「BYOD」「COPE」は社員受けが良い? モバイルデバイス配備方法の“正解”は
主要なモバイルデバイス配備方法の中でも、特に従業員から高評価を得やすいのが「BYOD」と「COPE」だという。それはなぜなのか。これらを選んだときに配慮すべき点と併せて紹介する。
前回「『COPE』『COBO』とは? BYODだけではないモバイルデバイス配備方法の基礎知識」までの3回にかけて、企業が従業員にモバイルデバイス配布する方法として「BYOD」(Bring Your Own Device)、「CYOD」(Choose Your Own Device)、「COPE」(Company Owned, Personally Enabled)、「COBO」(Company Owned, Business Only)の4つを解説した。第4回は、これらの中から企業が最適な方法を選ぶ方法を紹介する。
企業がモバイルデバイス配備方法を選択する際は、ネットワークとデータのセキュリティ要件を満たす方法かどうかを判断することが必須だ。適切なコンプライアンス要件を考慮し、どの方法が自社にとって最良のセキュリティをもたらすかを検討する必要がある。
従業員の私物デバイスを業務で利用するBYODから他の配備方法への移行が、企業が抱えるセキュリティの懸念を解決するとは限らない。「MAM」(モバイルアプリケーション管理)ツールと「MTD」(モバイル脅威防御)ツールには、従業員が私物デバイスを業務に持ち込んだ場合に、社内LANなどの企業ネットワークのセキュリティを確保する機能がある。これらのツールは、企業のリスクを低減すると同時に、デバイスの選択肢や用途の拡大にもつながる。企業のIT要件と従業員の利便性のバランスを取ることを重視すべきだ。
「BYOD」「COPE」はなぜ社員受けするのか 配慮すべき点は
従業員は、1台のデバイスを業務と私用の両方に使える利便性に加えて、プライバシー/データ保護やコスト分担に関するルールを求める傾向がある。以下にBYODかCOPEのどちらかを導入する場合を中心に、それぞれの導入による従業員にとってのメリットや、企業が配慮すべき点をまとめる。COPEは、企業がデバイスを購入し、従業員にデバイスの業務利用も私的利用も許可する方法だ。
- 業務・私用デバイスの一本化
- 従業員は概して、1台のデバイスを業務と私用の両方に使いたいと考える。この方法は、2台のスマートフォンを使い分けるよりも利便性が高い。BYODとCOPEが従業員に好まれるのは、1台のデバイスを業務利用と私的利用の両方に使えるからだ。
- プライバシーと個人データの保護
- 従業員が企業所有のデバイスを私用で使う場合、プライバシーに関する懸念を抱く。IT部門は一般的に、企業のデータを保護するために「MDM」(モバイルデバイス管理)ツールまたはMAMツールを導入する。従業員にとって必要なのは、写真やソーシャルメディアのアカウント、私的なテキストメールなどの個人データが流出したり、IT部門に閲覧されたりするリスクがないという保証だ。
- コスト
- BYODまたはCOPEを導入した企業の従業員は、業務と私用の両方でデバイスを使用するため、データ使用量の増加に伴って利用料金が高額になる可能性がある。企業がスマートフォンの料金に対して金銭的な支援やインセンティブを提供することを期待する従業員もいるだろう。金銭的な支援がなければ、BYODやCOPEは従業員の支持を失う。一方でCOPEとCOBOは、企業がデバイスを所有し、利用料金も企業が支払う。COBOは、企業がデバイスを購入する点はCOPEと同じだが、企業は従業員にデバイスの業務利用のみを許可する点が異なる。
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
技術文書・技術解説
[アトラシアン株式会社] なぜAIを導入しても効果が出ない? 組織全体で使いこなすための仕組みとは -
製品資料
[プログレス・ソフトウェア・ジャパン株式会社] ネットワーク全体を見える化、フロー分析で実現する広域監視と迅速な異常検知 -
製品資料
[プログレス・ソフトウェア・ジャパン株式会社] SNMPより詳細で、パケット解析より簡単な「トラフィック可視化・分析」の方法 -
製品資料
[プログレス・ソフトウェア・ジャパン株式会社] 重要性を増す“侵入後の可視化” どのように実現すればよいのか? -
市場調査・トレンド
[クラウドストライク合同会社] 回避型攻撃が急速に拡大、連鎖する攻撃を防ぐためのアプローチとは?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
「Windows」の不要なファイルを安全に消して容量を空ける方法
-
3
半数がブルーカラー転向を視野に? ベテランエンジニアを追い込む“54歳の壁”
-
4
なぜMicrosoftは「Rust」を標準言語に? AIで進むC/C++書き換えの課題
-
5
負の遺産ではない! 今こそメインフレームを再評価すべし
-
6
Microsoft 365侵害企業の9割はMFA導入済み 1002人調査で見えた盲点
-
7
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
8
AIは新たな攻撃手法を生み出したのではなく“待ち時間”をなくしただけ
-
9
NVIDIA「一強体制」の終わりか データセンターを襲う“電力の壁”
-
10
「アップグレードできないJava」をどう守る IBMとRed HatがAIで400件超修正
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
3
10G回線の真価をフルに享受するには? 導入前にチェックしたいポイント
-
4
SCS評価制度時代の「SASE選定」ガイド
-
5
顧客対応自動化の要点:RAGとデータ連携で“業務で使える生成AI”にする方法
-
6
マンガで解説:情シスの負担を減らす「MDRサービスのインシデント対応」の中身
-
7
ランサムウェア攻撃“究極の対策”はこれだ
-
8
有識者が語る、中堅中小企業に求められる最新のサイバーセキュリティ対策とは
-
9
「EDR」選定ガイド:比較・検討フェーズで整理すべきポイントを解説
-
10
なぜAIは組織で定着しないのか? 全社展開を阻む「3つの壁」と突破のヒント
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー