「オフィス内の会議室」こそ“テレワーカー視点”で見直すべき理由会議室を刷新するホワイトボードアプリ【第2回】

リモート参加者と会議室からの参加者が混在する「ハイブリッド会議」で、参加者全員が満足できる会議室を用意するのは難しい。最適解を模索するヒントは、オフィス内の会議室でもテレワーカー視点を忘れないことだ。

2021年11月01日 08時00分 公開
[Luke O'NeillTechTarget]

 第1回「テレワーク前提時代には“昔ながらの会議室”がそぐわない当然の理由」に続く第2回となる本稿は、仮想的なホワイトボードを実現する「ホワイトボードアプリケーション」を会議に取り入れる上での課題を考察する。

これからの会議室には、なぜ「テレワーカー視点」が欠かせないのか

 「ホワイトボードアプリケーションはテレワーカーの間で人気が急上昇している」と、調査会社Metrigyのプレジデント兼プリンシパルアナリストを務めるアーウィン・レザー氏は語る。ただしホワイトボードアプリケーションは「オフィスの会議室にいる参加者向けには作られていない」とレザー氏は説明する。

 「大抵のホワイトボードアプリケーションは主にデスクトップPC向けに作られている」とレザー氏は言う。オフィスワークの再開計画を立てる際は、現状の会議室でどのようにホワイトボードアプリケーションを使うのがよいか、戦略を立てる必要がある。

 調査会社Let's Do Videoの創業者でCEOのデビッド・マルドウ氏は「オフィスワークを再開する際には、企業は会議室をどのように整備するか考える必要がある」と主張する。再開する場合、「『会議参加者の半数が会議室にいない』ことを前提とすべきだ」とマルドウ氏は語る。会議室の壁に従来のホワイトボードがあるとしても、ホワイトボードアプリケーションを遠隔会議に組み込んで使うことになるからだという。

 参加者の半数がオフィスの会議室にいないのなら、企業は会議室での会議ではなく、遠隔会議を基準として開催することになる。「これからの会議室は、ハイブリッドな体験を前提とした部屋でなければならない」とマルドウ氏は主張する。


 第3回は、ハイブリッド会議を前提にした会議室に必要な設備投資について考察する。

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