「ハイパーラーニング」とは? 自動化が進んでも生き残る方法ソフトスキルが企業の明暗を分ける【第1回】

自動化技術普及に伴い、従業員のソフトスキルがますます重視される可能性がある。それはなぜなのか。今後、どのようなソフトスキルが求められるのか。専門家に聞いた。

2021年11月11日 05時00分 公開
[Diann DanielTechTarget]

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 自動化技術が広がる時代に、企業が競争力を獲得して維持するには、リーダーや従業員のソフトスキルが極めて重要になるだろう。

 これは書籍『Hyper-Learning: How to Adapt to the Speed of Change』の著者エドワード・D・ヘス氏が、ビジネスリーダーや人事(HR)リーダーに理解を促す重要なポイントの一つだ。ヘス氏はUniversity of Virginia Darden School of Businessの経営学教授として活動している。前述の書籍は、ヘス氏が提唱する「ハイパーラーニング」の概念、そして重要なソーシャルスキル(社会の中で他人と交わり、共に生活していくのに必要な能力)を習得して人間の労働者が価値ある存在でいつづける実践的な方法について紹介している。

 米TechTargetはヘス氏にインタビューを実施し、ハイパーラーニングやソフトスキルが重要な理由、ソフトスキルを育む学習文化をどのようにして生み出すかについて聞いた。

デジタル時代に必要な「ハイパーラーニング」とは

―― ハイパーラーニングとは何でしょうか。

ヘス氏 技術が推し進めるビジネスの変化スピードに合わせて、学習したり、学習をやめたり、学び直しをしたりすることで、デジタル時代に適合できるようにするプロセスのことです。

―― ソフトスキルや対人関係のスキルがハイパーラーニングの重要な側面である理由を教えてください。

ヘス氏 人が仕事を持てるようになるのは、技術を活用しても実現できないような方法で付加価値を生み出せる場合だけになる可能性があります。人は、機械にはできない方法でものごとを考え、他者と感情的に結び付き、前向きな関係を築けるようになる必要があります。こうした活動ができるか否かはソフトスキルに大きく依存します。

―― 最も重要なのはどのようなソフトスキルですか。

ヘス氏 重要なスキルは幾つかあります。謙虚さ、共感力、思いやり、マインドフルネス、勇気、リフレクティブリスニング(反映的傾聴法)、レジリエンス(精神的回復力)、好奇心、感情的知性などがその例です。


 第2回は、従業員のソフトスキルを伸ばすに当たって、リーダーが取り組むとよいことをヘス氏に聞く。

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