Commvault SystemsとZertoのDR(災害復旧)製品は、共に充実した機能を備える。どのような違いがあるのか。API連携やライセンスの観点で両製品を比較する。
Commvault SystemsとZertoのDR(災害復旧)製品にはどのような違いがあるのか。前編「止められないシステムに必須の『DR』機能とは CommvaultとZertoを比較」に続き、API(アプリケーションプログラミングインタフェース)連携やライセンスの観点で比較する。
バックアップやDR(災害復旧)用の製品を使うときは、必ずしもミッションクリティカルなシステムの全てを保護できるわけではないことを考慮する必要がある。DR製品を選択する際、まずは自社が使用するアプリケーションと連携可能なのかどうかを確認しなければならない。
Commvault Systemsは、DR製品「Commvault Disaster Recovery」をほぼ全てのデータやアプリケーションと連携可能にするためのAPIを提供している。同社は簡単に使えることを目指してAPIを設計しており、経験が少ない開発者でも扱いやすいと言える。
Zertoも独自のAPIを提供する。管理者はこのAPIを使って、アプリケーションや仮想マシン(VM)の保護を自動化することに加え、Zertoの可視化機能を備えるオーケストレーターと各システムを連携させることが可能だ。オンプレミスやクラウドサービスを併用したり、複数のクラウドサービスを利用したりする場合、APIを使って複数のインフラにまたがるシステムをZertoのダッシュボードで可視化し、稼働状態を分析できる。
Commvault Disaster Recoveryのライセンス条件は、仮想マシン(VM)を使用しているかどうかで変わる。VMを使用している場合は、VM10台単位でライセンスが適用される。VMを使用しない場合は、ライセンスは保護対象のデータ容量に基づく。
一方のZertoは保護対象のVMごとにライセンスを付与する。永続ライセンスと、期間が限定されるサブスクリプションの2つの方式がある。Zertoは「Zerto Enterprise Cloud Edition」「Zerto Data Protection」「Zerto Migration」の3種類のライセンスを用意している。Zerto MigrationはVMの移行機能のみを含み、DR機能は含まない。Zerto Data Protectionはローカルバックアップ、ストレージやクラウドサービスへの長期保持、分析機能を含む。
Zerto Enterprise Cloud Editionは、Zerto製品の全機能を含む唯一のライセンスとなっている。例えば
などがある。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
近年、SaaS利用が加速する中、「誰がどのサービスを使っているのか不明」「退職者のアカウントが残っている」といった管理上の問題が顕在化している。そこで本資料では、SaaSのアカウント管理を効率的に行う方法を紹介する。
今日、企業は俊敏かつ継続的なサービスを求められており、顧客離れやブランド価値の毀損につながるシステム停止は絶対に避けるべき要件となっている。そこで重要となるのが、データ保護とBCDR(事業継続性とディザスタリカバリー)である。
組織経営の存続を左右する「システム障害」だが、これまではその対策を単なるコスト要因と見なす風潮が強かった。しかし新世代のビジネスリーダーたちは重大な経営課題としてシステム障害に向き合い、さまざまな対策を実践しているという。
さまざまな業種の組織で稼働する「止まっては困るシステム」が、障害で停止するケースが増加している。こうしたリスクに対処する方法として注目されるHAクラスタの有用性と、製品選定時に押さえておきたいポイントをマンガ形式で解説する。
「AIOps」ツールはシステムの運用や開発における業務効率化に役立つ。どのようなメリットがあり、どのように活用できるのか。似た言葉である「MLOps」と共に紹介する。
いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。
「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。