2022年01月10日 05時00分 公開
特集/連載

“モチベーションの低い開発者”のやる気を引き出すためのヒント“開発者エクスペリエンス”を下げないための5つのヒント【後編】

開発者の満足度を下げないために、どの企業でも共通して「やってはいけない」ことがある。それを避けるためのヒントを3つ紹介する。

[Jonathan Roeder,TechTarget]

関連キーワード

顧客満足 | 開発プロセス


 前編「“開発者の満足度”が低いと顧客満足度も下がる? 快適な職場を用意する方法」は、開発者の業務体験「開発者エクスペリエンス」を向上させることの重要性と、開発者エクスペリエンスを下げないためのヒントを2つ紹介した。後編は、残る3つのヒントを紹介する。

ヒント3.雑然としたシステムの利用をやめる

 企業は開発ニーズを満たすために、複数の技術が混在する雑然としたシステムを使うことで不利益を被っている可能性がある。混在する技術が連携して動作することを確認するだけでも、開発チームは多大な労力と時間を割かなければならない。そのための時間は、本来であればビジネスにおいてより重要度の高い取り組みや、戦略の検討に費やすべきものだ。

 最先端の開発チームは複雑に絡み合ったシステムを手放し、新たなシステムへと移行している。開発チームは、必要な機能を併せ持つ1つの開発ツールを選択できる。API(アプリケーションプログラミングインタフェース)を使って外部へのオープン性を確保し、他ベンダーのサービスを開発ツールに接続したり、特定のニーズに合わせて開発ツールをカスタマイズしたりすることも可能だ。

ヒント4.学習や能力開発に使える“余裕”を与える

 複雑な仕組みを利用することで開発者の作業負荷は高まる。これは不要なコストを発生させる。技術は日々変化している。新しい方法論や開発ツールを開発者に提供するのは、ビジネスリーダーの責任だ。加えて、絶えず進化を続ける脅威へのセキュリティ対策、欧州連合(EU)の「一般データ保護規則」(GDPR)をはじめとしたデータ保護規制への対処に至るまで、開発チームにはさまざまな責務が課せられている。ビジネスリーダーは、そのための教育の重要性を見過ごすことはできない。

 モバイル端末、クラウドコンピューティング、AI(人工知能)技術の登場から普及までを振り返って考えると、企業は新しい技術に対する立場を「それが必要なのはなぜか」から、「まだ取り入れていないのはなぜか」へと急速に変えてきた。健全な企業は、開発者が腕を磨けるような職場や研究のために機会を提供している。これによって開発者には、新しい技術を調査するために頭を切り替える余裕が生まれる。

ヒント5.コミュニティーの力を過小評価しない

 他のチームと同様、開発者チームもコラボレーションの価値を認め、相互に学び合う機会を大切にしている。開発者コミュニティーを運営するDevadaが開発者を対象に実施した調査レポート「2019 State of the Developer Report」によると、開発者の94%は、少なくとも1つの開発者コミュニティーに積極的に参加しており、88%はITベンダーが独自のオンラインコミュニティーを設立することを期待している。

 コミュニティーの価値は、トラブルシューティングやテクニカルサポートだけにとどまらない。社外の開発者と情報交換をすることで、取り組んでいる課題への解決方法に多種多様な視点がもたらされる。


 最後に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による影響を無視することはできない。世界中の企業が、新しい技術とプロセスを使ってテレワークを促進する創造的な方法を探している。カスタマーエクスペリエンス(CX)の刷新を目指す企業にとって、開発チームの働きやすさの確保は最優先事項だ。現行のやり方が限界を迎える前に、今こそ行動を起こすときだ。

TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス

米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news212.jpg

面白い広告は記憶に残るが、ユーモアを活用できている企業は少ない――Oracle調査
ユーモアを取り入れたブランドは支持され、ロイヤルティーが高まり、顧客は再び購入した...

news054.jpg

マクドナルドvsバーガーキング ネット戦略がウマいのはどっち?
「ITmedia マーケティング」では、気になるマーケティングトレンドをeBookにまとめて不定...

news118.jpg

マーケターなら知っておきたい「Googleが次に可能にすること」 Google I/O 2022で発表の新機能まとめ
「検索」「地図」「ショッピング」他、Googleが年次開発者会議「Google I/O 2022」で紹介...