多くのビジネス意思決定者は、量子コンピューティングを誇大宣伝であると考える一方で利用方法の検討に入っている。彼らはどの程度量子コンピューティングを理解しているのか。
KPMGの調査によると、英国のビジネス意思決定者(750人)の55%が「量子コンピューティングは誇大宣伝されている」と考えている。
ただし多くの企業が量子コンピューティングについて積極的に調査していることも分かった。回答者の4分の1は、量子コンピューティングプロジェクトを既に実施している。3分の1は、社内チームまたは社外アドバイザーが量子コンピューティングの利用方法を検討中だ。
利用方法を全く検討していない企業はわずか9%だったとKPMGは報告している。
驚きだったのは、回答者の55%が「量子コンピューティングについてかなりの知識がある」と答え、「まあまあ理解している」とした回答者も27%いたことだ。
KPMGによると、この比率は業界によって大きく異なるという。量子コンピューティングについてかなりの知識があると答えたのは、IT業界では77%なのに対し、慈善業界は17%、公共セクターは26%、ホスピタリティー業界とユーティリティー業界(電気、水道、ガスなど)は29%だった。
KPMG UKのイアン・ウェスト氏(技術、メディアおよび電気通信部門責任者)は言う。「企業は量子プロジェクトにかなりの時間とコストをかけているが、データは企業が不安を感じていることを示している。この新しい技術をどのように活用するのが最善かを模索し、コストをかける価値があるかどうかを疑問視する多くの企業と関わってきた」
「ビジネス意思決定者にとって重要なのは、具体的なユースケースに量子コンピューティングを応用する方法について自分を教育することだ。そうすれば、そこにある刺激的な機会を生かすことができる」
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