Web会議では「見た目」よりも「声」を気にすべき理由と、その改善策これからの「Web会議」運用のいろは【第3回】

Web会議の快適性を左右するのは映像の見やすさだけではない。音声の聞き取りやすさも重要だ。IT部門が「Web会議の音声品質」を改善する上で、知っておくべきトレンドを探る。

2022年05月17日 08時15分 公開
[Katherine FinnellTechTarget]

関連キーワード

Web会議 | 在宅勤務


 第2回「『使い方が分からないWeb会議用機器』が会議室に現れたら危険信号」に続き、第3回となる本稿も、2022年3月に開催したコミュニケーションツール関連イベント「Enterprise Connect」の講演内容を基に、Web会議用機器の運用管理のポイントを解説する。オフィスワーカーとテレワーカーの両方が平等な条件でWeb会議をするためには、「Web会議での音声」を聞き取りやすくする必要がある。このニーズを踏まえて関連ベンダーは、どのような技術を提供しているのか。

Web会議の快適性を左右する「音声品質」を高める技術トレンド

 テレワーカーとオフィスワーカーが混在するWeb会議に、両者が公平な条件で参加するには、当然ながら映像技術は主要な鍵を握る。コンテンツを共有し、チームメンバーの顔を見るためには映像技術が重要だ。

 音声技術も依然として重要な役割を担っている。音声の遅延が発生すると、そもそも会議に付いていくのが難しくなる。「Web会議で画面の個々の枠に全員が1人ずつ映るようにする技術と同じくらい、音声は重要だ」と、Plantronics(Polyの名称で事業展開)でシニアバイスプレジデント兼ビデオコラボレーション担当ゼネラルマネジャーを務めるボー・ワイルダー氏は強調する。

 企業は、高い音声品質とノイズ除去を実現できるWeb会議用機器を探す必要がある。例えばPlantronicsは、Web会議の音声品質を向上させる機能を提供している。「NoiseBlockAI」は、マイク周囲の邪魔なノイズ(キーボードのタイピング音や紙をめくる音など)を軽減する。「Acoustic Fence」は、エコーキャンセル技術によって仮想的な境界を作り、境界外からの背景ノイズを遮断する。ワイルダー氏は「これらの機能は、コワーキングスペースのように広々とした場所でWeb会議をする際に役立つ」と説明する。


 第4回は、オフィスワーカーとテレワーカーが混在するWeb会議を快適に進めるための主要製品を解説する。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news095.jpg

Googleの次世代AIモデル「Gemini 1.5」を統合 コカ・コーラやロレアルにも信頼される「WPP Open」とは?
世界最大級の広告会社であるWPPはGoogle Cloudと協業を開始した。キャンペーンの最適化、...

news018.jpg

Cookie廃止で広告主とデータプロバイダ、媒体社にこれから起きることとその対策
連載の最後に、サードパーティーCookie廃止が広告主と媒体社それぞれに与える影響と今後...

news100.jpg

メタバース生活者定点調査2023 メタバース利用経験は横ばいでも認知は向上
博報堂DYホールディングスによる「メタバース生活者定点調査2023」の結果です。メタバー...