Microsoftが開発者向けに提供するクラウドワークステーションの「Microsoft Dev Box」。開発者はMicrosoft Dev Boxを使うことで、何ができるようになるのか。機能と特徴を説明する。
2022年5月、Microsoftは開発者向けワークステーションをクラウドサービスとして提供する「Microsoft Dev Box」を発表した。Microsoft Dev Box は、DaaS(Desktop as a Service)の「Windows 365 Cloud PC」(Windows 365)をベースとする。開発者はMicrosoft Dev Boxにより手早くワークステーションを利用でき、複数人による共同開発が容易になると同社は説明する。
Microsoft会長兼CEOのサティア・ナデラ氏は、同社の開発者向け年次カンファレンス「Microsoft Build」の開幕基調講演で「Microsoft Dev Boxは開発者が必要とする、あらゆるツールや接続サービス、ネットワーク、仮想マシン(VM)を最初からそろえている」と語った。ナデラ氏によると、開発者はセキュリティやコンプライアンスに配慮した開発用インフラとして、Microsoft Dev Boxを利用できる。
「Microsoft Dev Boxは開発者にとってさまざまなメリットがある」。調査会社IDCでソフトウェア開発分野のリサーチバイスプレジデントを務めるアーナル・ダヤラートナ氏はこう語る。
開発用インフラを自前で構築する場合、ワークステーションの設定に何日もかかることがある。ダヤラートナ氏によると、Microsoft Dev Boxをはじめとするクラウドワークステーションを利用すると、利用開始までの期間を早められる。「開発者は事前に設定された作業スペースにログインするため、仕事の初日から生産的に稼働できる」(同氏)
Microsoft Dev Boxはどのような端末からもインターネットを通して利用できるため「開発者のアジリティ(可用性)を向上させる可能性がある」とダヤラートナ氏は話す。開発者がオフィス外で仕事をしていたとしても、中断した所から作業を再開できる。開発プロジェクトメンバーの誰もが、同じインフラで稼働するワークステーションを利用できるようになることから、開発者はインフラの差異を気にせずに済む。
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