TeamsがWeb会議の「高音質化」に本気な“納得の理由”「音」にこだわるMicrosoft Teams【前編】

「Microsoft Teams」にエコーキャンセル機能をはじめ、Web会議の音質を改善する幾つかの新機能が加わった。Microsoftだけではなく、専門家も「Web会議ツールの音質改善」を重要視する。その理由は。

2022年07月18日 10時00分 公開
[Mike GleasonTechTarget]

 Microsoftは2022年6月13日(米国時間)に、Web会議機能を持つユニファイドコミュニケーション(UC)システム「Microsoft Teams」のアップデートを発表した。AI(人工知能)技術に基づくエコーキャンセル機能をはじめ、Web会議の音質を改善する幾つかの機能を加えた。同社はこれらの機能によって、Web会議の“気まずい中断”を減らすことができると見込んでいる。

TeamsがWeb会議の音質を改善する理由 「ハイブリッドワーク」の普及が鍵?

 Microsoftの説明によると、このエコーキャンセル機能は吸音の少ない場所で発生しがちなエコーに対処する。広い部屋ではWeb会議中の従業員のマイクに、室内で反射した音が入り、他の会議参加者からその従業員の声が聞こえにくくなることがある。ノイズ抑制機能があれば、エンドユーザーは周囲の環境を気にせずに済む。

 テレワークとオフィスワークを組み合わせた「ハイブリッドワーク」が普及するにつれて、Web会議ツールベンダーは「さまざまな環境条件に適応しなければならなくなる」と、調査会社TECHnalysis Researchのアナリスト、ボブ・オドネル氏は指摘する。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)が始まったばかりのころ、ほとんどのテレワーカーは落ち着いた静かなスペースを使ってWeb会議をしていた。だがオフィスへの復帰や出張の再開に伴い、Web会議に最適な場所を見つけられない場面も目立つようになってきた。ある日は自宅で、次の日はエコーが気になる広い会議室で、また別の日はシェアオフィスからWeb会議をする、といった環境の変化が日常になった。「こうした状況では、ソフトウェア側にノイズ除去があるかどうかが非常に重要になる」とオドネル氏は説明する。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

From Informa TechTarget

なぜクラウド全盛の今「メインフレーム」が再び脚光を浴びるのか

なぜクラウド全盛の今「メインフレーム」が再び脚光を浴びるのか
メインフレームを支える人材の高齢化が進み、企業の基幹IT運用に大きなリスクが迫っている。一方で、メインフレームは再評価の時を迎えている。

ITmedia マーケティング新着記事

news017.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...