AmazonのiRobot買収は喜劇か悲劇か【第1回】
掃除機「Roomba」で家中丸見え? AmazonのiRobot買収に懸念の訳
Amazon.comがロボット掃除機「Roomba」で知られるiRobotを買収することについて、20団体を超える人権団体が異議を申し立てた。プライバシー侵害の恐れがあることが理由だという。何を心配しているのか。
Amazon.comによるiRobot買収は、プライバシーと健全な市場競争を脅かす可能性がある――。20団体以上の人権団体とデータプライバシー擁護団体は2022年9月に、こうした趣旨の書簡を連名で連邦取引委員会(FTC)に送り、この買収への異議を申し立てた。
Roombaで家中丸見え? AmazonのiRobot買収が警戒される訳
ロボット掃除機「Roomba」の製造元であるiRobotの買収について、Amazon.comとiRobot
は2022年8月に最終合意に達した。人権団体とデータプライバシー擁護団体は、Amazon.comがRoombaを使ってエンドユーザーの住居と私生活に関する情報を収集することを懸念している。
この書簡は、Amazon.comがスマートホームデバイス事業の競業であるiRobotを吸収することで、顧客に関する極めて詳細な情報を手に入れられるようになることを指摘。そうなれば、公正な競争と自由市場を脅かし、エンドユーザーのプライバシーを侵害する恐れがあると強調している。通信社Reutersが2022年9月に報じた内容によると、FTCはAmazon.comのiRobot買収について審査を実施している。
Amazon.comはiRobotを買収することで膨大な消費者データを手にすることができると、調査会社Gartnerでアナリストを務めるビル・レイ氏はみる。Roombaを介して、Amazon.comはエンドユーザーの住居の間取りや部屋数、家具の配置などの情報を得ることができる可能性があるという。「部屋の広さ、カーペットの厚さなどは有益な情報だ。Amazon.comはそうした情報からエンドユーザーの生活について多くを知ることができる」(レイ氏)
第2回は、Amazon.comによるiRobotの買収で、音声アシスタント「Alexa」搭載端末の販売数が伸びる可能性について考察する。
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