巨大仮想空間「メタバース」は、どのような技術で構成されているのか。何を実現するのか。メタバースの肝をざっくりと解説する。
「Web3」(「Web 3.0」とも)と「メタバース」の違いを解説する本連載。第2回は、巨大仮想空間であるメタバースの概要を説明する。
メタバースは、仮想的に拡張した現実世界とデジタル世界の融合によって生まれる、特定のデバイスやベンダーに依存しない仮想空間だ。暗号資産(仮想通貨)やNFT(非代替性トークン)による独自の仮想経済システムを備える。NFTは、複数のコンピュータで正しい情報を共有する「ブロックチェーン」で記録されるトークン(データの単位)だ。
教育、医療、小売業といった分野やバーチャルイベントでは、メタバースが没入体験を提供する。企業は自身で独自のインフラを構築する必要はなく、メタバースが基本的なインフラを提供する。メタバースの活用により、企業はより没入感のあるショッピング体験やバーチャルイベントを提供しやすくなる。
没入体験を提供する点において、メタバースはWeb3の仮想空間と似ている。Web3は分散型の次世代インターネットだ。両者とも現在のWebコンテンツの主流である画像とテキストではなく、3D(3次元)グラフィックスによって、現実世界を仮想化した没入体験を提供する。
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