クラウドサービスが台頭することで「テープは死んでしまう」と考える人がいた。この見方には大きな間違いが含まれていた。何が問題なのか。
専門家の中には、「テープ」はクラウドサービスの登場によって時代遅れになるばかりか、最終的に死んでしまうと考える人がいた。この見解には、致命的な誤りが含まれていた。
皮肉なことに、クラウドサービスはテープ活用の代表例だ。クラウドサービスを利用しているユーザー企業のほとんどは、データの一部がテープに保存されている可能性に気付いていない。
MicrosoftやAmazon Web Services(AWS)といったクラウドベンダーは、さまざまなタイプのクラウドストレージを提供している。通常、アーカイブサービスが最も安価なクラウドストレージのタイプになっている。アーカイブサービスには、利用頻度は低いものの長期的に保有する必要のあるデータを保存する。クラウドベンダーがアーカイブサービスをより安価に提供できるのは、HDDではなくテープにデータを保存しているからだ。
企業がテープを利用する際は、幾つかの欠点に注意する必要がある。企業が利用するテープの代表的な規格「LTO」(リニアテープオープン)は、文字通りリニア(線形)な記録媒体だ。連続するデータを読み書きする「シーケンシャルアクセス」には向いているが、記録媒体の特定の位置を指定してデータを読み書きする「ランダムアクセス」には不向きで、時間がかかる。
テープは何十年にわたってデータを保管することが可能だが、そのためには保管場所の温度と湿度を適切に保つ必要がある。テープは持ち出しが容易であるため、盗難を防ぐために保管場所のセキュリティを強固にすることも欠かせない。
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