「AI活用型APM」から目が離せないのはなぜ? 市場規模は倍に人工知能で広がる「APM」の可能性【後編】

人工知能(AI)技術を採用した「アプリケーションパフォーマンス監視」(APM)ツールのニーズは旺盛だ。AI技術がAPMにもたらす未来とは。

2022年11月01日 05時00分 公開
[Kerry DoyleTechTarget]

 「アプリケーションパフォーマンス監視」(APM)の仕組みに人工知能(AI)技術を取り入れる動きが、APM市場を飛躍的に拡大させるという予測がある。新しいタイプのAPMツールは、企業にどのようなメリットをもたらすのか。

ユーザーもIoT工場もハッピー? 「AI活用型APM」がもたらすインパクト

 調査会社Global Industry Analystsの2021年のレポートによると、世界のAPM市場は2020年の63億ドルから、2026年には120億ドルまで拡大する見込みだ。AI技術の進化が追い風となり、ネットワークやデータベースの監視から、ログやコンテナ、ユーザーの監視に至るまで、APMの用途が広がる。

 運用の分析にAI技術を取り入れることで、企業はアプリケーションの単純なデバッグ(不具合の修正)やチューニングが容易になるだけではなく、可視化と自動化のレベルを高めることが可能になる。新しい監視手法により、企業はアプリケーションのユーザー体験を改善しやすくなる。IoT(モノのインターネット)デバイスを利用する工場では、機械同士のより正確な“情報共有”ができるようになる。

 ITインフラとアプリケーションの両面で分散化が進む中、企業が注意する必要があるのは、プライバシーとセキュリティの問題だ。その問題をクリアできれば、企業はAI技術を取り入れた開発や運用の自動化によって、ユーザーの心をつかむアプリケーションを作ることができると考えられる。

TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス

米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news060.jpg

Z世代が考える「日本が最も力を入れて取り組むべき課題」1位は「ジェンダー平等」――SHIBUYA109 lab.調査
SDGsで挙げられている17の目標のうち、Z世代が考える「日本が最も力を入れて取り組むべき...

news061.png

高齢男性はレジ待ちが苦手、女性は待たないためにアプリを活用――アイリッジ調査
実店舗を持つ企業が「アプリでどのようなユーザー体験を提供すべきか」を考えるヒントが...

news193.jpg

IASがブランドセーフティーの計測を拡張 誤報に関するレポートを追加
IASは、ブランドセーフティーと適合性の計測ソリューションを拡張し、誤報とともに広告が...