テレワークをするかどうかによらず、さまざまな事情から孤独感を抱いたり、孤立状態に陥ったりしやすい従業員がいる。こうした従業員を集団の力で支えるのが「ERG」だ。どのようなものなのか。
テレワークで生じた従業員の孤独感や孤立状態を解消するために、人事責任者をはじめとする経営幹部ができることは幾つかある。主な8つの解消法のうち、6つ目を紹介する。
「従業員リソースグループ」(ERG)は、共通する背景を持つ従業員のグループだ。それぞれの背景から来る問題に苦しむ従業員の力になることを目的とする。
米国精神医学会財団(APA Foundation)のワークプレース・メンタルヘルス・センターでディレクターを務めるダーシー・グラッタダロ氏によると、さまざまな企業で、ワーキングペアレント(仕事と育児・家事を両立させている従業員)や、介護が必要な高齢家族のいる従業員などのERGが誕生している。こうした状況に置かれた従業員は、とりわけ孤独を感じやすかったり、孤立状態に陥りやすかったりすることがある。ERGはそれらの軽減に役立つ可能性がある。
グラッタダロ氏によると、ERGはテレワークの従業員が同僚とつながることを支援したり、従業員がどのような支援(フレックスタイム制度の適用や休職の方針変更など)を必要としているかを経営幹部に伝えたりする役割を果たす。「ERGは従業員が仲間同士で助け合う素晴らしい仕組みだ。同時に経営幹部が必要な情報を知るための経路でもある」とグラッタダロ氏は言う。
第7回は、従業員の孤独感や孤立状態を解消する8つの対処法のうち、7つ目と8つ目を紹介する。
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