宅配ピザ店が導入した「AI電話bot」はストレスも人手不足も解消する?米ピザチェーン店の電話bot導入事例【後編】

米国で宅配ピザチェーンを運営するJet's Americaは、全店舗にHungerRushの自動電話システムを導入したことで、どのような効果を得たのか。従業員からの反響は。

2022年11月04日 08時15分 公開
[Esther AjaoTechTarget]

 米国の宅配ピザチェーン「Jet's Pizza」を運営するJet's Americaは、HungerRushの自動電話システム「OrderAI Talk」の電話botを、約400店舗ある全店舗に導入した。これが店舗スタッフの負担軽減と、利用客の待ち時間削減につながったという。OrderAI Talkのどのような機能が、Jet's Pizzaの運営にメリットをもたらしたのか。

宅配ピザチェーンが「AI電話bot」で得た“これだけのメリット”

 OrderAI Talkにメニューを組み込んでおくことで、利用客は簡単に注文をカスタマイズできるようになる。OrderAI Talkの人工知能(AI)技術は、利用客の行動を学習する。購入履歴から推測したお薦め商品を常連客に提案することもできる。

 電話botを導入したことで恩恵を受けたのはJet's Pizzaの店舗スタッフだ。Jet's Americaの最高情報責任者(CIO)兼最高データ責任者(CDO)、アーロン・ニルソン氏によれば、従業員は繁忙期の電話応対が減ったことを評価している。ニルソン氏は次のように話す。「電話応対が35%減るとストレスの緩和を感じられるはずだ。従業員は、特に好きな仕事であるピザ作りに専念できる」

 従業員にとっては、OrderAI Talkが受けた注文はWebサイト経由の注文と同じ感覚だ。「利用客の意図や目的にかかわらず、届いたものがデジタルオーダーであることに変わりはない」とニルソン氏は指摘。今やJet's Americaの店舗が受ける注文の約60%がデジタルオーダーであり、店舗スタッフはそれを処理する準備が「十分に整っている」と同氏は説明する。

 OrderAI Talkは、飲食業界が直面する労働力不足の解決にも役立つ可能性がある。全米レストラン協会(National Restaurant Association)が2022年7月14日〜8月5日(現地時間)に実施した調査によれば、回答者の65%が「レストランには既存顧客の需要を満たすのに十分な従業員がいない」と答えていた。大多数のレストランは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)以前の雇用水準に達しておらず、人手不足のままだ。

 2022年8月時点でOrderAI Talkは、Jet's Pizzaの132店舗で稼働している。Jet's AmericaはAI技術を活用し、大量注文を受け付ける機能「パーティーオーダー」も用意している。「AI技術による顧客支援は、非常に優れた体験をもたらす」とニルソン氏は語る。顧客はモバイルアプリケーションやWebブラウザ経由のテキスト注文だけでなく、電話での注文方式も選択できる。「本当に自由で、とても素晴らしい」(同氏)

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