COBOLをJavaに変換してくれる「自動化ツール」とは?COBOLのモダナイゼーションテクニック【第3回】

レガシーなCOBOLプログラムをモダンなプログラミング言語に書き換える際には、自動化ツールが役立つ場合がある。2種類の自動化ツールの概要を解説する。

2022年12月01日 08時15分 公開
[Stephanie GlenTechTarget]

 プログラミング言語「COBOL」で書かれたプログラムのモダナイゼーション(最新化)には、自社のニーズに応じた手法を選択することが重要だ。モダナイゼーションでは、ビジネスロジック(業務特有の要件をプログラムとして実装した仕組み)の変更といった、プログラムの大幅な書き直しが発生する場合がある。そうでない場合について、調査会社Intellyxの創設者兼プレジデントであるジェイソン・ブルームバーグ氏は「自動化ツールが有効」だと述べる。

COBOLから他言語に書き換えてくれる「自動化ツール」の実力

 COBOLプログラムのモダナイゼーションを自動化するには、主に2種類のツールが役立つ。

 1つ目は、レガシープログラムのソースコードを別のプログラミング言語のソースコードに自動変換するツールだ。例えば「CloudFrame」「Synchrony Systems」などがある。

 CloudFrameは機械学習技術を使って、ソースコードを自動で変換する。生成するのは、プログラミング言語「Java」で記述された、クラウドネイティブ(クラウドで稼働することを前提とした設計)のプログラムのソースコードだ。

 Synchrony Systemsの自動化は部分的で、ブルームバーグ氏によると自動化の主導権は人にある。Synchrony Systemsのユーザー企業は、モダナイゼーションの計画から遂行までを支援してくれるシステムインテグレーター(SIer)やコンサルティング企業の力を借りることもできる。

 2つ目は、レガシープログラムのソースコードから「ビジネスルール」を抽出するツールだ。ビジネスルールは、業務を遂行する上で必要になる規約や判断基準などの決まりごとを指す。こうしたツールの例には、モダナイゼーションツールベンダーEvolveWareの「Intellisys」がある。


 第4回は、Intellisysなどのビジネスルール抽出ツールの利点と課題を取り上げる。

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