東芝デジタルソリューションズ、倉庫運用を最適化する「LADOCsuite/WES」を提供開始NEWS

物流業界が抱える人手不足や配送件数の増加、サプライチェーンの寸断といった課題。東芝デジタルソリューションズは、倉庫運用を最適化して物流業界の課題を解消するクラウドサービスを提供する。

2022年12月06日 13時00分 公開
[成澤 亜希子TechTargetジャパン]

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 東芝デジタルソリューションズは、倉庫運用最適化サービス「LADOCsuite/WES」の提供を2022年11月22日に開始した。LADOCsuite/WESは、倉庫における人と機械の作業を統合的に運用管理する「WES」(Warehouse Execution System:倉庫運用管理システム)のクラウドサービスだ。

「WMS」と「WCS」をつなぐ「LADOCsuite/WES」の主要機能

 在庫の位置や個数の管理、納品書の作成など人が担う業務を管理する「WMS」(Warehouse Management System:倉庫管理システム)と、ロボットやコンベヤー、ソーターなどの機械を制御する「WCS」(Warehouse Control System:倉庫制御システム)の活用が進んでいる。これまではWMSとWCSを別々に利用し、それぞれのデータの活用や、人と機械の作業配分などは属人的な判断に依存するのが一般的だった。東芝デジタルソリューションズはWMSとWCSをつなぎ、人と機械の作業を統合的に運用管理できるよう、LADOCsuite/WESを開発した。

 LADOCsuite/WESは3つの主要機能を搭載する。その一つが「作業進捗モニタリング/作業完了時間予測」だ。人とロボットそれぞれの特徴や能力、倉庫内作業の進捗(しんちょく)を可視化し、作業計画を立案する。LADOCsuite(R)/WESが立案した作業計画を基に、WMSは作業者に、WCSは機械に作業指示を出す。同時にWESは人と機械それぞれの作業の進捗をリアルタイムに集計することで、倉庫では突然発生するイレギュラーな作業や作業遅れのリスクに早期に対処することができる。

 2つ目の主要機能である「要因調整指南」は、業務ごとに分かれた作業グループの作業進捗を分析し、進捗の遅延が見込まれる場合に作業エリア間の要員調整をナビゲーションする。3つ目の主要機能「Warehouse Open Editor」は、WMSやWCSとのシステム連携に用いるデータ変換API(アプリケーションプログラミングインタフェース)だ。東芝デジタルソリューションズ製のシステムの他、他社製のシステムとも連携できる。

 2022年11月時点では、LADOCsuite/WESとWMSの連携機能が利用できる。同サービスとWCSの連携機能は、2022年内に提供を開始する。

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