仮想デスクトップをクラウドサービスとして利用できるMicrosoftのDaaS「Azure Virtual Desktop」(AVD)では、仮想デスクトップの管理や利用時に幾つかの問題が発生することがある。その原因となりやすい要素とは。
仮想デスクトップの管理や利用の際に、幾つかの問題が発生することがある。MicrosoftのDaaS(Desktop as a Service)である「Azure Virtual Desktop」(AVD)の仮想デスクトップも例外ではない。その原因の一つが、仮想デスクトップが利用する
の問題だ。
仮想デスクトップの稼働中に生じるストレージ問題の原因は、IT管理者やエンドユーザーが使用しているソフトウェア、扱っているデータなどによって異なる。ユーザー企業がAVDを利用する際、幾つかの要素が、仮想デスクトップのストレージ管理を複雑にする可能性がある。
AVDは、仮想デスクトップをエンドユーザーに割り当てるためのユーザープロファイル(エンドユーザーのデータや設定)の管理手段として、「Profile Container」(プロファイルコンテナー)を用いる。Profile Containerは、Microsoftのユーザープロファイル管理機能群「FSLogix」の一つだ。Profile Containerの保管には、Azureのさまざまなクラウドストレージを利用できる。どのクラウドストレージを選ぶかによって、仮想デスクトップの表示や応答の速度が変わり得る。
イアン・マンガン氏は、AVDを使った仮想デスクトップの構築と運用のための主な方法と、AVDのストレージ設定を解説した著書『Mastering Azure Virtual Desktop』を出版した。マンガン氏は、DaaSをはじめとするクライアントコンピューティングの専門家だ。本書はMicrosoftのAVD管理者向け試験「AZ-140」の準備をするためのガイドブックとしても利用できる。
マンガン氏によると、Mastering Azure Virtual Desktopを執筆したきっかけは、仮想デスクトップをオンプレミスインフラではなくクラウドサービスのインフラから配信するための技術について、Microsoftのマーケティングチームと話したことだった。そこで同氏は、AZ-140に合格するためのガイドブックや、AVDの構築や運用に必要な全ての事柄をまとめたレファレンスガイドを作ろうと思い付いたという。
次回からは、AVDの適切なストレージ管理の重要性と、組織に合わせたストレージ管理の方法、AVDが抱える課題をマンガン氏に語ってもらう。
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