5Gをユーザー組織が運用できる「プライベート5G」は、製造業で新たなユースケースを生み出すと期待されている。プライベート5Gが何に役立つのかを検証する共同研究が始まった。
「5G」(第5世代移動通信システム)をユーザー組織が自営網として扱う「プライベート5G」は、製造業における活用が期待されている。
ソフトウェアベンダーのRockwell Automation、通信機器ベンダーのEricsson、半導体ベンダーのQualcomm Technologies、通信事業者のVerizon Communicationsは、プライベート5Gに関する共同研究を開始した。目的は、プライベート5Gによって実現可能なアプリケーションやユースケースの調査だ。なぜこの4社はプライベート5Gに期待を寄せるのか。
4社は、製造業は市場の変化に対処する必要があると考えている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行(パンデミック)のさなか、工場は需要の変化に対処するために生産設備を再編成する必要があった。製造物をソーダから消毒液、衣料品から医療用マスク、自動車部品から人工呼吸器といった具合に切り替えなければならなかった。
市場の変化に俊敏に対処できる工場を作るには、ネットワークが重要だ。工場内のネットワークには信頼性が要求されることから、従来は有線が主流だった。有線を5Gのような無線に置き換えることができれば、ケーブルの配線工事が不要になり、設備を変更しやすくなる。
4社はプライベート5Gが「IIoT」(産業用モノのインターネット)にとって最適な選択肢の一つになると考えている。プライベート5Gは安全管理に必要な各種産業用センサーや、アクチュエータ(機器の動作を担う装置)を接続する役割を担える可能性があるからだ。
IIoTにおいて、プライベート5Gで新たに可能になると期待されるユースケースは以下の通りだ。
後編は、プライベート5Gを利用するために4社が実施した実証実験の詳細を紹介する。
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