「Java」で整数を扱う際は、単純に値を格納するだけの「int」と、オブジェクトとして扱える「Integer」のいずれかを使うことになる。どちらを使えばよいのか。処理負荷の視点で比較しよう。
プログラミング言語・実行環境の「Java」は、整数を扱うための仕組みを2つ備える。「int」と「Integer」の2つだ。intは「型」(数値や文字列といったデータの種類)、Integerは「クラス」(データと処理をまとめたオブジェクトの設計図)であり、こうした種類の違いが処理負荷に影響を及ぼす。
intをはじめとする「プリミティブ型」(Javaが標準で用意する8つの型)の変数を宣言する場合と比べて、Integerなどのクラスからオブジェクトを生成する際には、一般的にはオーバーヘッド(負荷)がより多く発生する。そのためintの変数を使用した方が、Integerのオブジェクトを使用するよりも概して処理負荷を軽減しやすく、Javaプログラムがより高速に動作しやすくなる。
ただしintの変数を使えば、常に処理負荷が抑えられるわけではない。注意すべきなのが、intなどのプリミティブ型の変数に備わる「オートボクシング」という機能の存在だ。
オートボクシングは、プリミティブ型の変数を、対応する「ラッパークラス」(オブジェクトとしてプリミティブ型を利用可能にするクラス)のオブジェクトに自動的に変換する。オートボクシングの実行時には、一定の処理負荷が発生することになる。オートボクシングが頻発すると、それに伴う処理負荷が増加し、処理速度の低下につながりかねない。
intの変数は比較的使いやすく、オートボクシングを必要としないJavaプログラムあれば、処理負荷を抑えやすい。整数の値を参照するだけなら、intの変数を使うのが適切だと言える。生成時に自動実行するメソッド「コンストラクタ」など、オブジェクトに特有の機能を使う必要がある場合は、Integerのオブジェクトを用いる方が適切だ。
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